"偽りの夫婦と奇妙な夜の声" 第5話
ある、義母が町内会の旅で丸を空けることになった。
健も会社にっている。
このには私だけ。
私は掃除をにして、普段はち入ることを禁じられている義母の寝の襖をけた。
あの結婚式の夜、義母が狂ったように私の写真を切り裂いていたあの部だ。
綺麗にえられた布団の横には古い製のタンスが置かれている。
私は掃除をかけるふりをしながらタンスの引きしにそっとをかけた。
の段には着物が入っていた。
真んの段には古いアルバムやの束。
そして番の引きし。
ここだけがなぜか鍵がかかっていたのだ。
なぜこんな所に鍵を?
私のに昼のあのの笑い声が蘇った。
このにはまだ私のらない恐ろしい秘密が隠されている。
そのの夜、健が帰宅した。
私は夕の片付けをして彼に声をかけた。
「健さん、ちょっといいかな?」
「なんだよ、今忙しいんだ」
スマホで誰かとメッセージのやり取りをしながら健はめんどくさそうに顔をげた。
「来なんだけど、どうしても活費がりなくなりそうで、私の貯ももう底をつきそうなの。しだけでいいからに入れるおを増やしてもらえないかな」
私はできるだけにておずおずと尋ねた。
健はスマホから目をし、ややかな線を私に向けた。
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「だからおのやりくりのせいだって言ってるだろう。のの嫁はみんなその額でやってるんだよ」
「でも物価もがっているし、病院代も……」
「だったらバイトでもればいいだろう」
突然の言葉に私はビクッと肩を震わせた。
「おはにいて事くらいしかしてないんだから。くらいあるだろう。親もいない、学歴もないおを拾ってやった俺たちにこれ以をたかる気か」
健の言葉は刃物のように私のを切り裂いた。
「拾ってやった」
それが夫である彼から私への評価だった。
「ごめんなさい。私が夫するね」
そう言って引きがるしかなかった。
私のと体はしずつ、しかし確実にすり減っていた。
それでもこれは私が選んだ族の形だ。
いつかきっと私の努力が報われるが来る。
そう信じていを引きずりながら毎を過ごしていた。
「分かればいいんだよ。俺は先に寝るからな」
健は舌打ちをして席をち、呂へと向かった。
脱所に入る音が聞こえ、やがてシャワーの音が響き始めた。
私は静かにちがった。
健がリビングのソファーに放りしたままの仕事用のビジネスバッグを見つめる。
彼の酷な言葉が私のでくすぶっていた炎に油を注いだ。
私は音をてないようにバッグにづき、震えるでそのファスナーをけた。
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名刺入れ、会社の資料、その隙に見慣れない茶封筒が挟まっているのを見つけた。
封筒には宛名がなく、しみがあった。
私は息を詰めながらその封筒のをそっと引きした。
そこに入っていたのは数枚の類だった。
番のにかれていたきな文字を見て私は自分の目を疑った。
臓がドクンときくねる。
「嘘、どうして……」
類を持つ私のがカタカタと震え始めた。
シャワーの音だけが響くリビングで私は信じられない真実の入りにっていた。
震えるで茶封筒のを引きす。
そこに入っていたのは数枚の類だった。
番にあったのは健の会社の与細だった。
そこには結婚に彼から聞いていた取額のおよそ倍の額が記載されていたのだ。
「嘘、嘘……」
私はわず息をんだ。
健は今の代料ががらなくて厳しいんだ、活費は最限しか渡せないと言っていた。
その言葉を信じて私は特売のスーパーを何件も自転で回り、自分の昼はふりかけご飯だけで済ませてきたのだ。
しかし細の数字はそんな私の努力を嘲笑うかのように額だった。
次に入っていたのは見らぬの利用細だった。
残は千万円を超えている。
そしてそこには毎決まったに万円という送が振り込まれている記録があった。
振り込み先の名を見て私は全の血の気が引くのをじた。
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