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"十年の悪夢 洞窟から届いた母の遺骨" 第9話

「父がというに『もうやめる』と言ったんです。の命をもてあそぶようなことはもうやめたいと。の運搬、からで運ぶあの仕事をやめると言ったんです」

「続けてください」

「するとさんが悪魔のようにしたんです。『よくも俺を裏切るな』『裏切り者は許さない』」

ミキの目からこらえていた涙が粒になってこぼれ落ちました。

「それで何がでした。そこであのが鉄パイプで母のを……」

佐藤はテーブルのわず拳を固く握り締めました。

「ミキさんはどうやって逃げしたんですか?」

「父が私に叫びました。『ミキ、く逃げろ。ろを振り返らずに、とにかくれ』」

ミキは言葉を続けられず泣き崩れました。

の板の隙に隠れて全部見ていました。父が殴られるのも、母が倒れるのも、怖すぎて声もせませんでした」

佐藤が震える声で訪ねました。

が直接殴ったのですか?」

「はい。部もいましたが、母を殴ったのは違いなくあのでした」

ミキの証言は残酷でしたが、このなく確でした。

ミキの証言を確保した佐藤は直ちに調子に戻り、宅捜索令状を請求しました。

、佐藤と捜査チームは固く閉ざされたの私っていました。

10 放置されたな雰囲気さえ漂わせていました。

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「科学捜査班、材を持ってへ入っていきましょう。を徹底に調べろ、血痕つ見逃すな」佐藤の指示に従い、チームメンバーが懐灯でを照らしました。

央に、とは違ってしく張り替えられたような板張りのが目につきました。

「バールで板を剥がせ」

板を剥がすと、そのから黒ずんだコンクリートのが現れました。

「ルミノール試薬を撒け」

係員が噴器で青い試薬を吹きかけると、たちまちのあちこちがな青いを放ち始めました。

「血痕です。しかもかなりの量です」佐藤の目がりました。

、県警科学捜査研究所から決定な分析結果が届きました。

「血痕の血液型は B 型で、被害者の田さゆりさんの血液型と致します」

受話器を握る佐藤は静かに拳を握りしめました。

に伊藤刑事が別の報告び込んできました。

「警部、さゆりさんの遺品から見つかった塗料片を分析した結果、10 が所していたヨットの塗料成分と完全に致したとの結果がました」

「よし、これで全ての証拠は揃った」

像会が被疑者として取調に座っていました。

60 歳を超えてもは傲で堂々としていました。

「私がこのような侮辱を受けねばならない理由が分からんな」

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「すぐにお分かりになりますよ」佐藤はの血痕写真をの目のに突きつけました。

「あなたのからた血痕です。県警の鑑定の結果、田さゆりさんのものと確認されました。これはあなたのヨットの塗料と、さゆりさんの遺品からた塗料の成分分析結果です」

はしばらく沈黙していましたが、やがてな笑みを浮かべました。

「そうだ。俺が殺した。それがどうした?」

突然の自に取調の空気が凍りつきました。

「田が密輸の資を全部持って逃げようとした。裏切り者は始末するのがこの世界のルールだ。正当防だったということだ」

「田さゆりさんはなぜ殺したのですか?」

「あの女は俺が殺したんじゃない。健ぬと娘のを引いてどこかへ逃げていった」

は健に全ての罪をなすりつけ、ミキのを完全に隠蔽するつもりでした。

「本当にらないと?」佐藤はの目を鋭く見つめながら尋ねました。

「そうだと言っているだろう。何度言わせるんだ」が苛たしげに叫びました。

佐藤は答えの代わりに、取調方にあるマジックミラーに向かってそっと頷きました。

取調のドアがき、の女性が入ってきました。ミキでした。

の顔は真っになり、やがて腐った魚のように青ざめていきました。

「こんにちは、さん」ミキは憎しみとしみが入り混じった差しでを見つめながら言いました。

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