"同窓会の見栄の争い" 第17話
「佐藤会、この恩は忘れません。奮命をかけて働かせていただきます。」
くくをげる社の顔は、先ほどまでの絶望に満ちたものから、い荷物が落ちたようなれやかなものへと変わっていた。
社が帰った、がには再びいつもの静かなが戻ってきた。
「誠さん、社、本当に良かったわね。」
私がいお茶を入れ直しながら言うと、誠は庭のトマトの苗を眺めながらふっと柔らかく笑った。
「ああ、彼は良い職気質の男だった。あんなが現を仕切ってくれるなら、あのリゾート発は絶対に成功するよ。」
誠の横顔は、本経済をかす巨グループのトップのものには見えない。ただのさとさをり尽くし、誰かのために自分の力を使おうとする温かいのの顔だった。
しかしそんな穏やかな常は、数にわぬ形で破られることになった。
「お届け物です。」
午、聞き慣れた宅配便のトラックががのに止まった。
受け取ったのは箱に入った級なメロンだった。差の名を見て、私はわず眉をひそめた。
それはあの同窓会で稽古子の隣に座り、真っ先にきな声で私を笑っていた同級・直子の名だった。
議にいながら添えられていたをくと、そこに美しい字でこうかれていた。
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「ゆみ、先は久しぶりに会えて本当に嬉しかったわ。あのは稽古子さんが勝なことを言って本当にごめんなさいね。私のではゆみのこと、昔から特別で素敵な女性だとっていたのよ。今度うちの主が佐藤ホールディングスの発事業部にご挨拶に伺いたいと申しておりまして……」
を最まで読むに、私はため息をついて封筒に戻した。
直子だけではなかった。そのから毎のように、同窓会にいた同級たちから、お元やお歳暮をはるかに超えるような級品が次々と届き始めたのだ。名ブランドのワイン、級料亭の豪華な事券、入困難な級菓子。
そしてそれに添えられているの内容はどれも同じだった。「稽古子さんに無理やり付きわされて、本当はゆみの方だった」という都の良い言い訳、そして「自分の夫の会社を佐藤ホールディングスと取引させてほしい」という骨な。
彼女たちは私の夫が巨グループの会だとった途端、驚くべき速さでのひらを返してきた。自分たちがどれほど私を見し、笑い物にしていたかなど、すっかり忘れてしまったかのように。
「本当に呆れるくらい現なたちね。」
私は届いた品物を切封することなく、全て受け取り拒否で宅配業者にそのまま送り返す配をした。
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こんな見栄と打算で繋がった贈り物を受け取れば、彼女たちの浅はかな惑に巻き込まれるだけだからだ。
しかし、荷物を送り返しても彼女たちの執着は終わらなかった。そのの午、私が縁側で洗濯物を畳んでいると、のに台の派なが止まった。
「ごめんください。ゆみ?」
の隙からい声を荒げて覗き込んできたのは、なんと直子本だった。
「直子、どうしてここへ?」
私が驚いてちがると、直子は勝にをけて入ってきた。彼女は級ブランドのワンピースにいヒールという、この古い平には全くそぐわない派な格好をしていた。
直子はがの質素な庭と古びた壁をキョロキョロと見渡し、瞬だけ軽んじた顔をした。本の資産のと聞いて駆けつけてきたのに、像していたような邸宅ではなかったからだろう。
しかし彼女はすぐに笑いを浮かべ、げさな振りで私にづいてきた。
「ゆみったら臭いんだから、送ったメロン受け取ってくれなかったじゃない。だから直接ゆみの顔を見に来ちゃった。」
直子の言葉からは反省のなど微もじられない。まるで代からの親友であるかのような、慣れ慣れしい態度だった。
「ごめんなさいね。うちは暮らしだから、あんなにたくさん頂いてもべきれないの。
それに」
私が静かに言葉を続けようとした、庭の奥から首にタオルを巻いた誠がひょっこりと顔をした。
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