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銀の指輪の応募者

銀の指輪の応募者

風の道しるべ 完結 0

赤ん坊をおんぶして、大和建設の面接会場へ現れた貧しい青年・田中優斗。 妻は病に倒れ、治療費も払えず、息子のミルク代にも困る中、彼が徹夜で描いた設計図だけが、家族を救う最後の希望だった。だが高級スーツの応募者たちが並ぶ会場で、赤ん坊連れの彼は冷笑され、人事部長から追い出されそうになる。 その時、床に散らばった設計図を見た女性会長・北川文子の表情が変わった。 図面に描かれていたのは、25年前に亡くなった夫と語り合ったはずの「風の道」。そして青年の顔には、事故で失った夫の面影があった。 さらに文子は、優斗の左手に古びた銀色の指輪を見つける。 それは、25年前の事故現場から消えた、世界に2つしかない夫婦の指輪だった。 貧しい応募者は、本当にただの青年なのか。 なぜ彼は、その指輪を持っていたのか。 25年前に死んだはずの息子をめぐり、財閥一族に隠された真実が動き出す――。

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