"追放嫁と姑の鍵" 第9話
「いつかさなでもできたらいいな」
誰もして反応しませんでした。
私自、言ったことさえ忘れていました。
しかし芳さんは覚えていてくれたのです。
このを準備するほどに。
の最には、こうかれていました。
「こので、あんたの名でを咲かせなさい。ろは振り返るな」
私はを膝のに置きました。
引きしの奥をもう度探ると、折り畳まれた類がもう1つありました。
の権利でした。
所者の名の欄に、私の名がかれています。
贈与の付は1でした。
私がまだあのでお弁当を作り続けていた頃、芳さんはすでにこのを私名義に変えてくれていたのです。
私が追いされるずっとから。
そこで全てがつながりました。
け方、台所のかりをそっと確認して戻っていった気配。
部のから聞こえた、はっきりした話の声。
私の腕を握ったの、確かな力。
芳さんは8、病気のふりをしながら、私を見守っていたのです。
それは試練であり、同に観察でした。
そしてその終わりに、このを用してくれていたのでした。
私はを胸に抱きました。
のに座ったまま、差し込むを見つめます。
埃がのでゆっくりっていました。
ろは振り返るな。
私はその文章を、のでもう度読み返しました。
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そして顔をげました。
がらんとしたのを見渡します。
蔵庫、作業台、棚、バケツ。
まだはありませんでした。
けれど、私の名がこの所にありました。
その、私はに鍵をかけて紀のに戻りました。
根裏部の布団に座り、をもう度読みます。
ろは振り返るな。
その文章のに指を置き、しばらく見つめていました。
翌のけ方、私はのへ向かいました。
神戸のは朝4からいています。私が着いた、のはすでにとのりで満ちていました。
バケツには、バラ、カーネーション、ガーベラ、カスミがぎっしりと差されています。私は1列ずつゆっくり歩き、を見て回りました。
茎をに取り、葉の張り具を確かめます。
のが声をかけてきました。
「お姉さん、しくでも始めるのかい?」
私は頷きました。
その言がからると、急に実が湧いてきました。
私、を始めるんだ。
私はバラを数束、カーネーションを1束、カスミを1束選びました。両にを抱え、をる取りは自然とくなっていました。
に着き、シャッターをげます。
作業台のにを置きました。茎を斜めに切ります。ナイフが茎を切るたび、青いりがちのぼりました。
えた茎を揚げ用のバケツに1本ずつてていきます。
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蔵庫のドアをけ、を種類別にしまいました。空だった棚が、しずつで満たされていきます。
リボンをほどき、さを測ってハサミで切りました。包装を作業台に広げ、きさ別に裁断します。
がだんだんくなっていきました。
あののベランダで植鉢を触っていたが、今は自分ので自分のをえていました。
太陽が昇り、にが差し込む頃、紀がのドアを押して入ってきました。
蔵庫のを覗き込み、作業台のをざっと見回します。
そして笑いました。
「やるじゃない」
紀はそのから、商のりいにを広め始めました。
「元町の裏通りにができたんだけど、腕がいいのよ」
魚の主、餅のおばさん、惣菜の奥さんまで、紀はりいに会うたび言ずつ伝えてくれました。
板をかける番になりました。
私はさな板へき、文字を入れてもらいました。
「美咲の」
板がの壁にかかりました。
私はの向かい側へ渡り、見げました。
自分の名がかれた板がそこにありました。
48ので、自分の名がどこかに掲げられたのは初めてでした。
「私の名だ」
さく呟きました。
「私のおに、私の名がついてる」
私はしばらくち尽くし、板を眺めていました。通りすがりのが振り返るほど、くっていました。
数、初めてのお客さんが来ました。
所のおばあさんです。
「バラを1本、きれいに包んでおくれ」
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