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"消えた仕送り720万円" 第5話

最初に苛ちを見せたのは義母だった。

「富代さん、最ちょっと態度がきくなったんじゃないの? 嫁のくせに」

単なる嫌ではない。何かを探るような目だった。

信吾も、私のを気にするようになった。

帰宅を聞き、仕事内容を尋ね、通帳やスマートフォンへ線を送る。

「おい、今計簿を見せてくれないか」

結婚して30計簿に興を持ったことなど度もなかった男が、突然そんなことを言い始めた。

「いいですよ。しておきますね」

私は平静を装った。

も、顔を見せるたびに私へ突っかかるようになった。

「富代さん、何か隠し事してない? 最、様子がおかしいわよ」

「何のことかしら」

笑顔で受け流しながらも、3線が交差する瞬は、氷のを歩いているようだった。

、信吾が私のちはだかった。

「お、仕送りの振込先を変えただろう」

ついに来た。

「お母さんに直接、座番号を聞いたの。今まで送っていた座は、お母さんがらなかったから」

信吾の顔が変わった。

「余計なことをするな。あの座は、俺がお義母さんの代わりに管理していたんだ」

「母は、座のすららなかったわ」

信吾は瞬言葉に詰まった。

しかし、すぐにき直るように声を荒らげた。

「とにかく元に戻せ。のことは俺に任せておけばいいんだ」

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その言葉を、信吾は結婚当初から繰り返してきた。

のことは俺に任せろ。

計も、義母との関係も、母への仕送りも。

信じて任せた先に待っていたのは、12にわたる裏切りだった。

翌朝、義母が居で待ち構えていた。

「あなた、信吾に黙って振込先を変えたそうね。嫁のくせに勝なことをするんじゃないわよ」

「私のパート代から、私の母に仕送りをしています。送り先を変えることに、信吾さんの許は必ありません」

義母の唇が震えた。

「嫁の稼ぎはよ。このませてもらっているんだから、に入れるのが当然でしょう」

「私の母に送るおが、どうしてこの活費に関係するんですか?」

義母の目が、きく見かれた。

自分の発言が、すべてを認めていることに気づいたのだろう。

、敏が血相を変えてやってきた。

「富代さん、何をしたの? お母さんが困ってるじゃない。毎入るはずのおがなくなったって言ってるのよ」

「私の仕送りと、お義母さんの活費は関係ありません」

「関係ないですって? あなたが送先を変えたから、お母さんに入るはずのおがなくなったのよ。元に戻しなさい!」

その言葉で、すべてがらかになった。

っていた。

3は最初から承したで、私を騙していたのだ。

私はそのの発言も、正確に記録した。

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――お母さんに入るはずのおがなくなった。

それは共犯者自が、正な仕組みのを認めた決定な言葉だった。

の流れが止まると、義族の嫌がらせは気に激しくなった。

仕事から帰ると、玄関に段ボール箱が積まれていた。には私の類や物が乱雑に詰め込まれている。

「邪魔だから、まとめておいてあげたの。いつでもていけるようにね」

義母は平然と言った。

別のには、実から持ってきた着物がゴミ袋へ入れられていた。

「あんな古い着物、所を取るだけでしょう」

それは、母が私の結婚のために用してくれた切な着物だった。

悔しさで唇を噛んだが、を爆発させることはしなかった。袋から着物を取りし、汚れがないことを確認してから、写真を撮った。

付、状況、義母の発言。

すべてを記録した。

義母は所にも、私がを盗んでいると触れ回った。

スーパーですれ違ったが目をそらす。以は挨拶をしてくれたが、距を置くようになった。

さらに義母は、私の職にまで話をかけてきた。

「うちの嫁がのおを持ちして困っているの。職でも問題を起こしているんじゃないかしら。ちゃんと監督してください」

が代わりに対応してくれた。

があるのだろうから気にしなくていいと声をかけてもらったが、職に迷惑をかけたことへの申し訳なさで胸が押し潰されそうになった。

それでも私は、仕事を休まなかった。

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