"消えた背番号1" 第8話
藤原は顔をげた。
涙で弟の姿がにじんでいた。
「ありがとうございます」
「これから、どうやってきるつもりですか」
藤原は静かに答えた。
「子供たちに野球を教えたいとっています」
「野球を」
「技術だけではありません。嫉妬の怖さや、友の切さ、命は取り返せないということを伝えたいです」
弟はさくうなずいた。
「そうですか」
しばらく考えた、墓に向かって穏やかに言った。
「兄も、野球が好きでした。きっと、子供たちが野球をする姿を見るのは好きだといます」
2は並んで、夕に照らされた墓を見つめた。
やがて弟がちがった。
「私は帰ります」
「はい」
「もう会うことはないといます」
藤原はうなずいた。
「お元気で」
その言葉を残し、弟は墓をていった。
藤原は再び墓のにった。
「武志」
18、藤原は武志に言った。
おがいなければ、俺が1番になれる。
しかし18かけてに入れた位も、名声も、勝利も、武志の命と引き換えにする価値などなかった。
あの夜、武志が本当に求めていたのは、エースの座を奪うではなかった。
苦しみを聞き、隣にってくれる友だった。
「俺はきる」
藤原は墓に向かって言った。
「おに償うために、おを忘れないためにきる」
の夕が墓を照らしていた。
宮崎武志は、永に18歳のままだった。
を追っていたあのの姿で。
病気の母親を案じ、妹と弟を守ろうとしていた、優しい兄の姿で。
藤原健はい字架を背負い、ゆっくりと墓をにした。
18に交わせなかった約束を、今度こそ守るために。
武志の分まで野球をし、その名を語り続けるために。
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