"湖底の白衣" 第5話
の姿勢。
専たちは、21に何が起きたのかをしずつ読み取ろうとした。
調査の結果、はい所から勢いよく転落したようには見えなかった。
きな衝突による変形もない。
へ入った、徐々にが入り、ゆっくり沈んだ能性がかった。
エンジンにも、失踪当に突然れなくなるようなな故障があった形跡は確認されなかった。
つまり械なトラブルで偶然へ落ちたという説はくなった。
燃料はほとんど残っていなかった。
恵美子が京をてから、かなりの距をったこととも矛盾しない。
さらに体に付着した植物や腐の状態を分析した専は、が1973から1974初め頃にはすでにへ沈んでいたと推定した。
失踪期と致していた。
本田は何度もを見た。
事故。
事件。
自発な失踪。
どれなのか。
答えを探していた、テレビでの回収を見た1の齢男性から警察へ連絡が入った。
杉という73歳の男性だった。
杉は芦ノくの施設で暮らしていた。
「ずっと言わなかったことがあります」
警察と面会した杉は、ゆっくりと記憶をたどった。
1973当、杉は49歳で林業関係の仕事をしていた。
昼休みになると、芦ノの岸辺を歩くことがあった。
そして1215。
まさに恵美子が消えたの午。
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辺で昼を取っていた杉は、奇妙な女性を見たという。
「寒いでした」
杉は窓のを見ながら話した。
「なのに女のが、際にってたんです」
女性はい着を着たまま、たいへし入っていた。
沖を見つめていた。
最初、杉は何かを拾おうとしているのか、それとも辺を調べているのだろうとった。
しかし真にい12だった。
「おかしいなとはいました」
数分、杉がもう度その方向を見ると、女性はいなくなっていた。
「どうして当言わなかったんですか」
本田が尋ねた。
杉は申し訳なさそうに俯いた。
「京で女医さんが消えたってニュースは見ました。でも、まさか芦ノまで来てるとはわなかったんです」
顔をはっきり見たわけではなかった。
ただテレビで引きげられたを見た、21の景が気によみがえったという。
警察が当の恵美子の写真を見せると、杉はく見つめた。
「似ているといます」
断定はできなかった。
それでも、恵美子が失踪当の午に芦ノへいた能性を示す初めての具体な目撃報だった。
もし杉の記憶が正しければ、恵美子はクリニックをて数以内にへ到着していたことになる。
その事実は、誰かに連れられたという説をめた。
では、なぜ自分でここまで来たのか。
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本田たちは、1973の事件資料を改めて最初から調べ始めた。
そこで気づいたのは、21の捜査が「恵美子が何をされたのか」をに考えていたことだった。
誰かに狙われたのか。
どこかへ連れられたのか。
逃げたのか。
だが、別の角度から考えなければならないのではないか。
恵美子自が、何か刻な問題を抱えていた能性。
警察はそこへ踏み込むことになった。
芦ノ周辺の過の記録も調べられた。
すると、このでは過にも方が分からなくなったの事例が複数あった。
元では昔から様々な噂が語られていた。
夜ので見える。
神隠し。
に呼ばれるという話。
しかし本田は、そうした噂を捜査へ持ち込まなかった。
「必なのは、のだ」
そう言った。
なぜ34歳の医師が京から80キロもれたへ来たのか。
答えはそのものではなく、失踪の恵美子のにある。
警察は、これまでほとんど触れられていなかった彼女の個な記録を調べ始めた。
許を得て、捜査官は田恵美子が残していた個な医療記録やメモを調査した。
そこで見つかった内容は、族や同僚がっていた恵美子の姿とはきく違っていた。
彼女は、いいと抑うつ状態に苦しんでいた。
眠れない夜。
突然くなる。
仕事に息苦しさをじること。
何も理由がないのに、朝起きた瞬から絶望な気持ちになること。
恵美子はそれらを、まるで別の患者の症例を記録するかのようにき残していた。
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