"部外者会長の逆襲" 第5話
「お疲れさまでございます」
私はそのまで歩いた。
「帰るから、して」
「会、承しました」
航平が部座席のドアをけてくれる。
その。
居酒階の窓に、がいた気がした。
誰だったかまでは分からなかった。
に乗ると、織がバックミラー越しに私を見た。
「予定よりかなりいですが、何かございましたか?」
「しね」
私はバッグから仕事用スマートフォンをした。
「央アドプランニングへの広告発注、最終決裁はまだ?」
「はい。曜の役員会を予定しております」
「度止めて」
航平が私を見る。
織も理由を尋ねず、「承しました」とだけ答えた。
私は続けた。
「ただし、今夜の個なことだけを理由にしないで。報管理の件も含めて、選定プロセスを再確認して」
「競資料との類似についてですね」
「そう」
もし私が「腹がったから契約を切れ」と言えば、それは獅倉と同じだ。
を使って、自分のでをかすことになる。
だから確認する。
会社として取引していい相なのか。
本当に問題がないのか。
黒いが駐をた。
そのの私はまだらなかった。
翌朝。
獅倉が会社の役員から休勤を命じられ、私へ泣きついてくることも。
そして。
会の席で起きたことなど比べものにならないほどきな問題が、すでに央アドプランニングのサーバーのに残っていたことも。
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曜の朝8過ぎ。
私は自宅のダイニングでお茶をんでいた。
向かいでは航平がタブレットでニュースを読んでいる。とも休ならもうし寝ているはずなのに、昨夜のことがに残っていたのかく目が覚めてしまった。
「昨、よくあそこで言い返さなかったな」
航平が言った。
「で騒いでも、こっちがだったって言われるだけだから」
「それはそうだけど」
「それに、もうする段階は終わったし」
言った直。
私のスマートフォンが震えた。
表示された名を見て、わず航平と顔を見わせた。
《獅倉課》
「る?」
「たぶん面いことになってる」
通話ボタンを押した瞬、挨拶もなく鳴り声がんできた。
『井! 今どこだ!』
「自宅ですけど」
『今すぐ会社来い。それからちゃんとした着てこいよ。先方へ謝りにくから』
私は湯呑みを置いた。
「何の話ですか?」
『朝っぱらから役員に呼びされたんだよ! でかいクライアント候補が、広告稿も契約も全部保留にするって言ってきたらしいんだ』
「それは変ですね」
『変ですねじゃねえよ! 営業部の対応にな懸があるって話で、俺が原因かもしれないって言われてるんだぞ』
私は笑いそうになるのを堪えた。
かった。
織たちは昨夜のうちに選定企業へ確認を入れたらしい。
「原因に当たりは?」
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『あるわけないだろ。とにかく先方へく。おも来い』
「どうして私が?」
『事務なんだから謝罪資料とか、そので必なことやれ。会社員なら分かるだろ』
会社員なら分かるだろ。
昨。
会社の会から「部者」として追いした相へ、よくそんな言葉を使えるものだ。
私は航平を見る。
彼は笑いを堪えている。
「分かりました。きます」
『遅れるなよ。見栄えのする格好で来い』
話が切れた。
私はとうとう笑った。
航平も声をして笑う。
「見栄えのする格好だって」
「昨は部者だったのにね」
。
私は獅倉と都のオフィスにいた。
目のにそびえるのは、レイヴン・セキュリティホールディングス本社。
獅倉はこの会社が今回の候補先だということしからされていなかったらしい。
「まったくさあ、先方も先方だよな。正式契約に急に止めるとか」
エントランスへ向かいながら、獅倉はずっと文句を言っていた。
「何か理由があるんじゃないですか?」
「どうせのの気まぐれだろ。経営者って現らないからな」
「そうかもしれませんね」
私はあえて否定しなかった。
自ドアがく。
エントランスには織がっていた。
私を見た瞬、姿勢を正す。
「会、お疲れさまでございます」
隣で獅倉のが止まった。
私は織へ笑いかけた。
「急でごめんね」
「いえ。会議の準備はっております」
「ちょっと待て」
獅倉がい声をした。
「今、何て?」
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