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浄水器の異物から、夫の秘密が暴かれた

浄水器の異物から、夫の秘密が暴かれた

蛇口の向こう側 完結 24

八か月前から原因不明の頭痛と吐き気に悩まされている美央。病院を巡っても異常は見つからず、夫・公平と義母・悦子は、仕事を辞めて療養するよう優しく勧めていた。父から相続した自宅と賃貸ビルの管理も夫に任せればいい――二人の気遣いを信じ、美央は自分の心が弱いせいだと思い始めていた。 ところがある日、交換したばかりの浄水器が異常を知らせる。点検に訪れた作業員が内部を開けると、正規のカートリッジは別物とすり替えられ、飲料用ではない物質が詰め込まれていた。さらに玄関の開錠記録と防犯映像から、美央の出張中に工具袋を持った義母が二時間近く家へ入っていたことが判明する。 安全な場所へ避難した途端、八か月続いた症状は急速に消えていった。分析で検出されたのは、長期間摂取すれば臓器に障害を残す危険のある特殊な工業薬品。その入手記録には、妻を心配し続けていたはずの公平の署名が残されていた。 多額の借金を抱えた公平は、美央の判断力を奪い、父の遺したビルを処分するための委任状まで準備していた。しかし押収された端末を調べると、計画は財産だけでは終わっていなかった。生命保険の受取人変更まで相談していた相手は、美央が体調不良について最も信頼し、何度も助けを求めていた人物だった。

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