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"身代わり妻の逆転帰還" 第4話

「弟は健さんの請求に、ずっと違を持っていたの」

子さんは言った。

「あなたのお父様の代と比べて、請求額が自然に膨らんでいたから」

増し……」

「でも帳簿はきれいに処理されていて、決定な証拠がなかった」

私はした。

逮捕される直

会社のパソコンで気になるデータを見つけ、のためUSBメモリへコピーしていた。

そのを夫には言っていない。

自宅の仏壇の隠し底へ、通帳と緒に隠した。

「もし、そのデータが残っているなら」

子さんは私のを握った。

「それを持って、を訪ねなさい。弟には話をしておくから」

それが私が2、完全に折れずにいられた理由だった。

私はただ所のを待っていたのではない。

真実を確認するを待っていた。

喫茶で、が私を見た。

子さんから聞いています。渡辺社にも話は通っています」

「では……」

の朝、まずきます」

は静かに言った。

「健さんが会社資産をさらに移すに、資の流れを止めます」

その夜。

配してくれたさなビジネスホテルで、私は久しぶりにきりの夜を過ごした。

刑務所ではない。

誰にもを管理されない。

ドアの鍵を、自分で閉められる。

自由とは、こんなに静かなものだったのかとった。

机のには、から受け取った類。

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そして健に投げつけられた婚届。

けれど、私にはまだつやることがあった。

あのへ戻らなければならない。

父の位牌。

そして仏壇のに隠したUSBメモリ。

あれがなければ、父の会社を取り戻せない。

翌朝。

9

私は昨追いされたかられた柱のっていた。

もなく玄関がいた。

てきたのは健と美だった。

は腕を組み、黒いへ向かう。

私が会社にいた頃には見たこともないだった。

父が汗を流して稼いだ

社員たちが働いてした

それがこんな形に変わっている。

拳を握った。

その、健が何度もスマートフォンを見るのが見えた。

顔には、はっきりと焦りがている。

「健さん、どうしたの?」

が腕を引いた。

の担当から、妙な連絡が入ってる」

は苛ってスマートフォンをしまい、を急発させた。

私はざかるを見ながら、静かに息を吐いた。

段階。

もう始まっていた。

と美た30分

今度は子がからてきた。

柄のコートに、さなバッグ。おそらく所の公民館でかれる集まりへくのだろう。

を閉めたところで、隣の伊藤さんと顔をわせた。

「あら、子さん。昨、由美さんが戻ってきたそうですね」

伊藤さんが気まずそうに尋ねる。

子は、わざと周囲に聞こえるような声をした。

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「ええ。でもあんな科者の嫁、には置けませんから」

私は柱のち止まった。

「健も会社を守るために苦労したのにねえ。昨ちゃんと婚届を渡して、から追いしましたよ」

伊藤さんは曖昧に頷いた。

「それに、健にはもう美さんという派なお嬢さんがいるんです。品でね、のこともよくやってくれて」

そうに笑い、子は歩いていった。

私は何もじなかった。

りすられていた。

彼女にとって私は、もう自できない嫁。

それだけだったのだろう。

子が見えなくなったづく。

の植鉢をかした。

そのに、古いの鍵がある。

子が所へに隠している鍵だった。

「危ないからやめてください」と何度言っても聞かなかった。

その習慣が今、私の役にった。

鍵を使って玄関へ入る。

と同じ甘い

靴箱のには、私が育てていた観葉植物の代わりに派な造が置かれていた。

リビングのカーテンまで変わっている。

2というは、このから私の痕跡をほとんど消していた。

迷わず奥のった。

襖をける。

仏壇がある。

けれど、そのに座った瞬、私は息をんだ。

扉は半分閉じられ、く埃が積もっていた。

もない。

の匂いもしない。

父の位牌は、奥の暗い隅へ押し込まれていた。

「お父さん……」

震えるで位牌を取りした。

袖で埃を拭う。

「ごめんなさい」

父が残した会社を守るためにしたことが、結果として父をこんな所へ追いやってしまった。

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