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"ATM扱いされた父の正体" 第6話

数秒、裕介はさく息を吸い、「あれは言いすぎた」と答えた。謝罪というより、目のの問題を解決するために言葉を修正しようとしているように聞こえた。

「母さん、父さんに代わってくれ」

私は携帯を夫へ渡した。博聞を畳み、鏡をしてから話へた。声は昨夜のようにっておらず、仕事の打ちわせをすると同じ落ち着いた調だった。

「どうした、裕介」

「父さん、追加資を止めたのか?」

「俺の会社が資を見送る判断をした。それだけだ」

「それだけって、来の資計画が狂うんだよ。の枠まで見直されたら運転資りなくなる」

「だったらの投資を説得すればいい。おの会社に信用と将来性があるなら、俺さなくても問題ないだろう」

裕介が言葉に詰まった。昨夜、「父さんたちがいなくても困らない」と言い切ったばかりである。それを提にされると、本から父親の支援を求めることはできなくなる。

「父さん、昨のことと会社は別だろ」

「もちろん別だ。だから俺は亜精に契約を切れとも、に融資を止めろとも言っていない。俺自が個ってきた支援を終わらせただけだ」

「じゃあ保証は?」

「俺の保証だ。更しない自由くらいある」

話の向こうで裕介がきく息を吐いた。夫はさらに、亜精との契約について来予定されている通常の取引審査を受ければいいと説した。

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そこへ自分はを挟まず、数字と実績だけで判断してもらうつもりだという。

「おは昨、俺をただの暮らしの老だと言ったな。その通りでいい。だったら会社も、暮らしの老に支えてもらわず経営しろ」

はそこで通話を終えた。

私はすぐには何も言えなかった。夫のは復讐とはし違っていた。これまで息子だけがらずに受け取ってきた「親だから当然」の駄を、ただ静かにしただけだった。

だが。

その駄が像以かったことを。

裕介はそののうちにることになった。

3過ぎ、のインターホンが鳴った。モニターには裕介と直美が並んでおり、とも昨夜とは打って変わってい表をしていた。は止んでいたが肩にはまだい塊が残り、直美はいコートのを両で押さえていた。

「母さん、けてくれ。話したい」

私は博と目をわせた。夫は「子が嫌なら会わなくていい」と言ったが、逃げる必もないとい玄関へ向かった。ただし扉は全にせず、昨夜の息子夫婦と同じようにチェーンを掛けたまましだけけた。

裕介はその状況を見て、顔を張らせた。

「母さん、昨は悪かった。とにかくで話せないか」

「昨、私たちは玄関にも入れてもらえなかったでしょう。

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ここで分じゃない?」

言い返して初めて、私は昨の痛みがまだほとんど消えていないことに気づいた。仕返しをしたいわけではないのに、同じ状況にたせなければ理解してもらえないような気がしていた。

直美がげた。

「お義母さん、本当にすみませんでした。認症なんて言ってしまって……」

「契約と融資の話がなければ、今来た?」

私が尋ねると、直美はげたままかなかった。裕介も何か言おうとしていたが、結局言葉がてこない。その沈黙だけで分だった。

が私の横へった。

「裕介。会社のことで頼みに来たなら、話は昨した通りだ。俺は会社へ圧力を掛けないし、おの邪魔もしない。ただし今、個な保証と追加資はしない」

「父さん、それじゃ本当に困るんだ。来だけでも追加で5000万入れてくれたら、次の型案件までつなげられる」

「おは経営者だろう。親の5000万円がなければ回らない会社を、なぜ俺に向かって『自分の力でやってる』と言えたんだ」

裕介の顔が歪んだ。これまで資者の正体をらなかったとはいえ、会社が部資へ依していること自体は経営者なら把握していたはずだ。しかも次の増資が当然にわれる提で資繰りを組んでいたのなら、それは父親のとは別の経営問題だった。

直美が突然を挟んだ。

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