"家賃55万の置き土産" 第8話
咲斗の収入は14万円。
貯もくない。
それなのには。
「父親が賃を払っている級マンションへ移れば、しばらく活費が浮く」
とって。
アパートを。
解約する続きまで。
めていた。
私は何も言わなかった。
義母が。
どんな説で。
咲斗夫婦を。
呼び戻したのか。
今さら。
私が責任を取る話ではない。
「慎也さんの収入でも、この賃を払い続けるのは難しいよ」
私は淡々と説した。
「これまではの収入をわせて維持していたから。私が抜けるなら、めに引っ越しを考えた方がいいとう」
慎也は苛ったように言った。
「まゆ子が戻れば済む話だろ」
私は夫の顔を見た。
「どうして私が戻るの?」
「どうしてって……夫婦だからだよ」
「真理子さんが聞いたら傷つくんじゃない?」
慎也の顔から。
瞬で。
血の気が引いた。
義母も。
咲斗も。
みちるさんも。
何の話か。
理解できていない。
私は鞄から。
もうつ。
封筒を。
取りした。
「今度は慎也さんの話をしようか」
「真理子って誰だ?」
咲斗が父親へ尋ねた。
慎也は答えなかった。
私は封筒から写真を数枚取りし、テーブルへ並べた。居酒で並んで座る、閉に同じタクシーへ乗る姿、そして相談先を通じて確認した宿泊施設への入りの記録だった。
義母の線が慎也へ向いた。
「慎也……本当に女がいたの?」
夫は苦しそうな顔をした。
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「違う。そんな単純な話じゃない」
「じゃあ何?」
「真理子とは仕事の相談もしてたし、昔からで話すようになって……」
私は遮らなかった。
慎也はしばらく言葉を並べていたが、証拠がある以、関係そのものを完全に否定することはできなかった。
みちるさんは元を押さえ、咲斗は父親を睨んだ。
そので。
私だけは。
議なくらい。
落ち着いていた。
「慎也さん、会社には張じゃなくて休暇をしてたよね」
夫の顔が固まった。
「確認したのか」
「だってあなたに話してもなかったから。張先で何かあったのかとって会社へ話したの」
逃げはなかった。
慎也はとうとう何も言わなくなった。
「婚します」
私ははっきり告げた。
「それから慎也さんと真理子さんには、それぞれ専を通して正式に連絡します」
義母が突然ちがった。
「待ちなさい!」
テーブルを叩く音が響いた。
「何なのよ、あなた! 具は持っていく、賃は払わない、婚だ慰謝料だって、うちをめちゃくちゃにしたいの?」
その言葉にはさすがに腹がった。
けれど。
鳴り返すことだけは。
したくなかった。
私は子に座ったまま。
義母を見げた。
「私にていけと言ったのはお母さんですよ」
「それは咲斗たちが――」
「慎也さんに女がいるって教えてくれたのもお母さんです」
義母のが止まった。
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「咲斗と私のにずっと入り続けたのもお母さんですよね」
咲斗が驚いたように私を見た。
義母は眉をひそめた。
「何のことよ」
「私が咲斗に『いなくなればいい』って言ってたって、子どもの頃に話してたんですよね」
咲斗がさく息を呑んだ。
私はそこで確信した。
本当だった。
義母が話した。
ということ。
そして咲斗自も。
覚えている。
「私はそんなこと度も言ったことないよ」
咲斗の表が変わった。
「……え?」
「運会もきたかった。で買い物にもってみたかった。お父さんの息子だから事にしたかった。でも、嫌われてるとってたから無理にづかないようにしてた」
義母が慌ててを挟んだ。
「昔のことを今さら持ちしてどうするの。私は咲斗を守ろうとして――」
「誰から?」
私は尋ねた。
「私、咲斗に何かしましたか?」
義母は答えられなかった。
「私はずっと慎也さんを支えてきました。会社が変になったも、収入が減ったも、何も責めずに賃を払ってきた。お母さんの介護が必になったら、それも緒に考えるつもりでした」
私はゆっくり息を吸った。
「でも、お母さんは昨言いましたよね。私はもう用済みだって」
義母の顔が歪んだ。
「言葉のあやよ」
「違います」
私は首を横に振った。
「私を族だとっていたは、までにていけなんて言いません」
リビングが静かになった。
「お母さんはさっき、族として責任を取れって言いました。でも私は最初から族に入れてもらってません」
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