"消えた妻、11年後の再会" 第1話
〇〇。
曜の午半。
瀬由紀子は、玄関の鏡のでイヤリングをつけ直していた。
「それ、しいの?」
リビングから修平が聞いた。
「違うわよ。ずっとから持ってる」
由紀子は笑った。
紺のジャケットに、いブラウス。
普段スーパーへ仕事にくより、しだけ丁寧に化粧をしている。
そのは、代の同級が集まる同窓会だった。
卒業から。
由紀子が昔の友に会うのは、以ぶりだった。
「楽しそうだな」
修平が言うと、
「楽しみよ。悪い?」
と返ってきた。
「悪いなんて言ってないだろ」
修平はテレビから目をさなかった。
も緒に暮らしていると、見送りの言葉も簡単になる。
「遅くなるなら話して」
「分かった」
「駅まで迎えにこうか」
「丈夫。で帰るから」
由紀子はバッグを肩へ掛けた。
玄関の扉をける。
「ってきます」
「はいよ」
それが、修平が聞いた妻の最の普通の言葉だった。
*
同窓会は横浜駅からしれたでかれた。
参加者は。
当の写真には、由紀子が央よりし端に座っている。
顔をし赤くしながら笑っていた。
隣には、川隆司がいる。
代の同級で、今回の同窓会を企画しただった。
川は医療用品の配送会社を経営していた。
昔から付きいがよく、話題のにいる男だったという。
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「瀬、全然変わらないな」
「それ、全員に言ってるでしょう」
「ばれた?」
そんな会話をしていたと、に同級が証言している。
由紀子はその夜、よく笑っていた。
酒は梅酒を杯んだだけだった。
午分頃、会計が始まった。
をし過ぎると、、またとをた。
由紀子ものまでた。
そこまでは複数の同級が覚えていた。
「じゃあ、またね」
由紀子はそう言ってを振った。
その、誰と帰ったのか。
どちらへ歩いたのか。
当、はっきり答えられるはいなかった。
*
午。
修平は度、計を見た。
まだ気にしていなかった。
久しぶりの同窓会だ。
話が引いているのだろう。
半。
固定話は鳴らない。
由紀子の携帯話へかけてみた。
数回呼びした、留守番話につながった。
「遅くなるなら連絡しろよ」
それだけ入れた。
午零分。
もう度かけた。
今度は源が入っていなかった。
修平はソファからちがった。
由紀子は、連絡なしで夜まで帰らないではない。
夫婦仲が特別良かったわけではない。
喧嘩もする。
何も必なことしか話さないもある。
それでも、。
帰らないには帰らないと連絡する。
それだけは変わらなかった。
修平は、由紀子から聞いていた同級の名をいした。
川。
今回の幹事だった。
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話番号は、同窓会の案内状にかれている。
午零分。
修平は川の自宅へ話をかけた。
回目の呼びしで男がた。
「もしもし」
「夜分すみません。瀬と申します」
「ああ、由紀子さんの?」
「夫です」
修平はし言葉を選んだ。
「妻がまだ帰ってないんですが、同窓会は何頃終わりました?」
川はすぐに答えた。
「くらいですよ」
「妻は?」
「をたところまではいたといます」
「そのは?」
い沈黙があった。
「すみません。僕は先に帰ったので」
川の声は落ち着いていた。
「由紀子さんが、そのどこへったかは分かりません」
「誰かと緒じゃなかったですか」
「そこまでは……」
そして、川は逆に修平を気遣った。
「まだ帰ってないんですか?」
「はい」
「配ですね」
「何かいしたら連絡もらえますか」
「もちろんです」
話を切った、修平は玄関のかりをつけたままにした。
由紀子が帰れば、すぐ分かるように。
だが朝になっても、
玄関の鍵が回る音はしなかった。
*
翌朝、修平は警察へ届けた。
由紀子の財布には現がほとんど残っている。
座もいていない。
には通帳も保険証もある。
旅用の鞄も、類も残されていた。
スーパーには曜の勤務予定が入っている。
を準備していた形跡はなかった。
それでも最初に聞かれたのは、
「夫婦で何か問題はありませんでしたか」
だった。
「普通ですよ」
修平は答えた。
「普通って?」
「喧嘩くらいします。でも、ていくなんて話は度も」
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