"車が狭いからと言われた妻" 第12話
母親とみ続けるつもりだった。
借の窮から救ってくれるとっていた。
でも。
最初から。
彼のでは。
なかった。
数。
夜9過ぎ。
マンションのインターホンが鳴った。
モニター。
浩司。
髪が乱れ。
顔も悪い。
私はオートロックをけなかった。
「何の用ですか」
『由美、頼む。しだけ話を聞いてくれ』
「弁護士を通してください」
『を壊すのだけはやめてくれ。もう由とも終わった。俺が全部悪かった。母さんのことだって俺が何とかする。だから、だけは残してくれ』
私はモニター越しに浩司を見た。
15。
このと。
同じに。
暮らし始めた。
あのの姿は。
どこにも。
なかった。
「なぜを残してほしいんですか」
浩司はし黙った。
『俺、むところがないんだよ』
それを聞いた瞬。
本当に。
終わった。
とった。
私とのいでもない。
父のだからでもない。
自分が。
無料で。
める所。
それだけ。
だった。
「浩司。あのは父が私に残したです。あなたが困ったに無料でみ続けるためのじゃありません」
『由美、お願いだ』
「もう事は始まっています」
『待ってくれ!』
「度とここへ来ないでください。帰らないなら警察へ連絡します」
私は通話を切った。
10分ほど。
モニターので。
浩司は。
かなかった。
その。
諦めたように。
歩いていった。
私はキッチンへき、を杯んだ。
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は。
震えていなかった。
ただ。
しだけ。
疲れていた。
り続けるのにも。
力がいる。
復讐を。
持ち続けるのにも。
力がいる。
私はもう。
そのどちらにも。
を使いたくなかった。
翌朝。
佐藤さんから。
枚の写真が。
送られてきた。
更にづいた。
父の。
央には。
黒柱が。
なくなっている。
そして。
別の写真。
丁寧に。
され。
保管された。
古い柱。
そこに。
さな。
傷。
「5」。
「1」。
「入学」。
私は。
その写真を。
見ながら。
初めて。
泣いた。
を。
失ったからでは。
なかった。
ようやく。
父へ。
謝らなくていい。
気がしたからだった。
「お父さん、私、を捨てたんじゃないよね」
誰もいない部で、さく呟いた。
父なら。
きっと。
言う。
より。
おが。
事に。
決まってるだろ。
そううと。
涙のあとに。
しだけ。
笑えた。
実の売却が正式に完したのは、それから数週だった。は佐藤さんの会社を通じてしい所者へ渡り、古いがあった所には数戸の賃貸宅を建てる計画がんだ。売却代が私の座へ振り込まれた、私は額よりも「所権移転完」という文字をい見つめていた。
寂しくないわけではなかった。
幼い頃からんだ。
父が建てた。
母の遺を。
置いていた。
。
でも。
そこを。
放したからこそ。
私は。
父との記憶を。
浩司や子から。
切りせた。
婚届も正式に受理され、私は旧姓へ戻った。
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由美。
座。
免許証。
保険証。
勤務先。
つずつ。
名を。
戻した。
最初は続きのさに苦笑したが、しい名が印刷された分証を見るたびに、15の自分へ戻るのではなく、そこからもう度始められるような気がした。
川先から最の確認連絡を受けた、浩司についてもしだけ聞いた。
親族会議で倫と借がらかになったことで、親戚との関係はかなり悪化したらしい。会社にも庭問題がられ、居づらくなった末に退職し、現はさな賃貸宅を借りて仕事を探しているという。
慰謝料については、決められた額を分割で払っている。
自分で作った借も。
残っている。
それが。
彼の。
これから。
子は親戚のを転々としたあと、福祉関係の相談窓を利用して齢者向け宅へ入る準備を始めたと聞いた。当初は「由美が戻れば全部解決する」と言い続けていたそうだが、親族会議の件以、それをにするはいなくなったらしい。
由からは、その度も連絡がなかった。
彼女が子どもをどう育てていくのか。
浩司と。
どんな関係を。
持つのか。
私は。
らない。
そして。
もう。
る必も。
なかった。
私自は、以から興があった図館の仕事へ転職した。
週4の勤務。
本の返却。
架理。
簡単な補修。
利用者案内。
きな収入ではないが、で暮らすには分だったし、の売却代もあるため、以のように将来へのだけで誰かへしがみつく必はなかった。
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