みかん小説
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"帰りたくない少女と赤い車" 第12話

トイレにきたいなら、のトイレにけばいいはずだ。

と好奇に駆られ、リンは次にSNSのアプリをいた。

検索窓に名を入れ、匠とメイの母親(マイコ)のアカウントを検索した。

彼らのプロフィール画面には、投稿自体がなく、写真もほとんどアップされていなかった。

ない族の写真、匠とメイのツーショット写真をリンは拡して観察した。

その写真を見て、あるな共通点に気がついた。

どの写真を見ても、メイは全く笑っていなかったのである。

さらに奇妙なことに、母親であるマイコの姿が写っている写真は枚もなかった。

調べれば調べるほど、リンの胸の内の懸はさらにまっていく。

この族には、常のちょっとしたストレスなどでは片付けられない、何か異様なものが潜んでいる。

リンが画面から目をげ、計を見ると、じりじりとだけが無に過ぎていく。

彼女は、昼から何もべておらず、ひどく喉が渇いていることに気がついた。

ガソリンスタンドに併設されているさなコンビニで、何か軽くお腹に入れるものを買おう。

リンはのドアをけ、た。

内に入り、蔵ケースから缶コーヒーを本と、菓子パンをに取った。

し震える銭をし、レジで会計を済ませる。

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コーヒーとパンを入れた袋をに、自ドアからようとしたそのだった。

リンはガラス扉の向こうのを見て、完全に凍りついた。

を猛スピードでる、台の赤いが見えたのである。

それは、違いなく森に入っていった匠のだった。

リンは躊躇することなくコンビニをし、自分のへと駆け寄った。

ドアを乱暴にけ、缶コーヒーをドリンクホルダーに押し込む。

パンの袋は助席に放り投げた。

リンは臓をバクバクさせながらキーを回し、急いでを発させた。

流し、った赤いの姿を必に探す。

しかし、先の交差点に差し掛かった、彼らがどの方向へ曲がったのか全く分からないことに気がついた。

リンは交差点の真ん瞬途方に暮れたが、呼吸をして決断をした。

スマートフォンのGPSアプリをき、先ほど調べた所を目に設定した。

きっと、まっすぐ自宅に帰るはずだ。

その自分の直を信じ、彼女はナビの音声案内に従ってルートをした。

所があるに入ると、通りはすっかり静まり返っていた。

王子のこの辺りは々がまばらに建ち、所々に森のパッチが残っている静かな環境だ。

リンはのスピードを落とし、徐しながら記憶した番を探した。

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そして、ついに目を見つけた。

あの赤いが、ガレージにしっかりとまっているい壁のだ。

リンは臓を鐘のように鳴らしながら、がよく見える数軒先の脇にめた。

エンジンを切り、ライトを消して内を暗くする。

彼女は呼吸をして、激しく渦巻く考をなんとか落ち着かせようとした。

これから、どうすればいいのだろう。

ただの保育士である私に、体何ができるというのか。

静まり返ったをじっと見つめながら、リンは嫌な予に囚われていた。

全てを覆すような恐ろしい景を、これから目撃することになるという予

リンはどうしても、その予を振り払うことができなかった。

静まり返った脇。

したで、リンは暗に沈みゆくをじっと見つめ続けていた。

壁は夕でぼんやりと浮かびがっている。

その穏やかな佇まいは、リンの胃の奥で渦巻くを巧妙に隠しているかのようだった。

の窓ガラスを数センチだけけると、涼しい夜内に滑り込んできた。

くの森から漂ってくる松のりと、どこかのから夕を作っている美しそうな匂いが、に乗って運ばれてくる。

あまりにもで平景だった。

リンは瞬、今起きた奇妙な来事は全て自分の妄だったのではないかと考えた。

ただの考えすぎで、あのでは普通の族のが流れているのではないか。

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