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帰りたくない少女と赤い車

帰りたくない少女と赤い車

夕暮れの記録係 完結 66

17時45分。 八王子市の保育園で、5歳の小林メイは迎えの時間になると突然泣き出した。 「嫌だ。お家に帰りたくない」 迎えに現れたのは母親ではなく、父・匠だった。 登録された母親のスマートフォンを持ち、穏やかに笑う父親。 しかし、その姿を見た瞬間、メイは震えながら逃げようとする。 そして帰宅後、教室に残されていたのは、メイが片時も離さなかった古いぬいぐるみだった。 胸騒ぎを覚えた保育士・リンは、赤い車を追う。 車が向かったのは、自宅ではなく人気のない森。 さらにその夜、小林家から響いたのは―― 「お願い! 娘の前でだけは!」 母親の悲鳴だった。 なぜメイは家を恐れていたのか。 父親は森で何をしようとしていたのか。 一人の保育士が違和感を追った瞬間、誰にも見えなかった“家庭の秘密”が崩れ始める。

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