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"車に私の席はなかった" 第12話

私は田内科で無事に診断を受け取ったことを、まず報告した。

そして、絵理から届いたメッセージの内容を、違えずに読みげた。

『実印を持って帰ってこないと、桜産との契約が破談になる』というあの文章だ。

佐藤司法士は話の向こうで、く鋭い息を吐いた。

「はる子さん、これはもう単なる族内の揉め事ではありません」

彼は調で言った。

「彼らはあなたの財産権をかつ、計画に侵害しようとしています」

彼の言葉は、私がじていた恐怖を確な事実として裏付けてくれた。

彼はすぐに、正式な内容証郵便を作成してあのへ送ると言ってくれた。

私がとしてした1200万円の返還を求める法な通だという。

さらに佐藤司法士は、産会社に対しても直接いてくれることになった。

「桜産へは私から連絡を入れて、売却の続きを即座に凍結させます」

彼は約束してくれた。

「共の権利を持つご本が認症ではないこと、そして売却に同していないことを伝えます」

その続きが済めば、彼らはあのを勝に売って現化することは絶対にできなくなる。

法律の専方についてくれたことで、私のに確かな芯が通るのをじた。

話を切った、私は休むことなく次のに移ることにした。

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元にあるその申請の控えを見ながら、緑町役の福祉課へ話をかける。

保留音がしばらく続いた、若い女性の職員が話にた。

私は自分の名、そしてあの所をゆっくりと正確に伝えた。

「私名義の介護認定の申請されているといますが、それは偽造されたものです」

私がそう告げると、話の向こうの職員はひどく慌てた様子を見せた。

「えっ、でも昨、ご族の方が窓にいらっしゃって切実にご相談されていきましたよ」

職員は戸惑いながら言った。

「ご本度の認症で、今はで待していると伺っていますが」

その言葉を聞いて、私はわず受話器を握るに力を込めた。

で待している。

彼らは役所の窓で、私をに乗せたままにしているという嘘をついたのだ。

焼肉のにはに乗せないと言い放ったくせに、こんなだけ私をに乗せたことにするらしい。

「私は昨も今も自分ので歩き、活しています」

私は毅然として答えた。

、私の判断能力が正常であることを示す診断を、そちらへ郵送します」

私が落ち着いた声でそう伝えると、職員は申請の処理を直ちに保留にすると約束してくれた。

話を切る直、私はもうつだけ気になっていたことを尋ねてみた。

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「昨の窓には、私の息子が来たのでしょうか?」

すると職員はし戸惑いながらも、類の記録を確認して答えてくれた。

「いえ、対応させていただいたのは、娘さんと名乗る女性の方でした」

娘さん。

私には直哉という息子がいるだけで、娘などしない。

絵理が私の娘になりすまして、堂々と役所の窓で嘘の続きをしていたのだ。

私はその事実をテーブルのに広げたノートに、黒いペンでしっかりとき留めた。

りよりも先に、彼らの浅はかな嘘の連鎖が滑稽にえてならなかった。

次に私は、嘘の診断を発した青葉病院の精神科へ話をかけた。

スマホで調べた番号にかけると、事務たい声の受付係がた。

私は林はる子という名を名乗り、し申し訳なさそうな声を作った。

計簿をつけたいのですが、先そちらを受診したの領収をなくしてしまって」

私は言葉を濁した。

「申し訳ないのですが、私が病院へった付を教えていただけないでしょうか?」

受付係はし面倒くさそうにキーボードを弾いた。

「先ですね」と答えた。

私が計簿に「スーパーへ買い物にった」と記録していた、まさにそのだ。

私はさらに声を潜め、老いた頼りない老婆を演じるようにして言葉を続けた。

「その、私はどんなを着ていたか記録に残っていませんか?」

私は尋ねた。

「コートのポケットに事なハンカチを入れたままで、探しているんです」

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