みかん小説
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"車に私の席はなかった" 第14話

歳にしてようやく気づいたその境界線を、私はもう度と曖昧にはしない。

翌朝、私は提げ庫から古い類の束を取りし、所のへ向かった。

佐藤司法士に依頼している理には、過のおの流れを証する必がある。

、私が田舎のを売却し、1200万円を振り込んだの控えの用だ。

の待子に座り、私はその褪せたをファイルから取りした。

印字された文字はくなっていたが、振り込み先の座名義にはっきりと読み取れる。

の私は、息子が緒に暮らそうと言ってくれたことがただ嬉しくて何も疑わなかった。

「母さん、のローンを管理している絵理の専用座があるからそこへ振り込んで」

直哉のその言葉を信じ、私は言われるがままにを送したのだ。

私はれかけた印字を指先でなぞりながら、あるさな違に気がついた。

振り込み先となっているの支が、京のかられた所だったのだ。

それは、絵理の実がある町にする、さな信用庫の支名だった。

なぜ京郊を建てるためのを、絵理の実くのに送る必があったのか。

宅メーカーの指定座だとい込んでいたが、今見るとらかにおかしい。

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私はその振り込み細のコピーを窓で何枚か取り、に自分のマンションへと戻った。

に着いて着を脱いだ直、佐藤司法士から着信が入った。

「はる子さん、京のについて産登記の確認が終わりました」

の彼の声はいつも以く、そして慎な響きを帯びていた。

私はペンを握り、ノートをいて彼の言葉をき留める準備をした。

「結論から申しげますと、あのにはが支払われた記録が切ありません」

その言葉のがすぐには理解できず、私は受話器を持ったまま固まった。

がないというのは、どういうことでしょうか?」

私はかすれた声で尋ねた。

「私が振り込んだ1200万円は、の購入資として使われたはずです」

佐藤司法士は静かに事実を告げた。

「あのは全額が宅ローンで賄われる、いわゆるフルローンで購入されています」

彼は断言した。

「はる子さんの1200万円は、の代としては円も使われていないのです」

私はノートにペンを落とし、自分の指先から急速に温度が奪われていくのをじた。

として使われていないのなら、私が送ったあのはどこへ消えたというのか。

「おが別の目に流用された能性が極めていです」

彼は言った。

「振り込み先の座名義や、そのの資の流れを調べる必があります」

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佐藤司法士の言葉を聞きながら、私はの直哉の顔をしていた。

じゃ配だからうちに来なよ。みんなで暮らせばだろう』

私を気遣う優しさだとっていたあの言葉が、今全く別の恐ろしい響きを持って蘇る。

彼らは最初から、私の老の資を奪い取るために同居を持ちかけたのではないか。

事を押し付ける便利なとしてだけでなく、最初から私のおだけが目当てだったのだ。

私が夫と過ごした切なを売り、梅の放してまで作った1200万円。

それは族の未来のための礎ではなく、彼らの懐を潤すためのただの餌だった。

私がしてみ込んできた数々の侮辱も、全ては計画な搾取の部に過ぎなかった。

に私の席がないと言われた、私は族からされたのだとしんだ。

だが真実はもっと残酷で、最初からあのに私のための席など作られていなかったのだ。

「はる子さん、もうつお伝えしなければならないな事実があります」

話の向こうで佐藤司法士が類をめくるかすかな音が聞こえた。

「はる子さんがで見つけたという、桜産の査定報告のことです」

彼は言った。

「あの産会社の代表取締役の名を調べたところ、ある事実が判しました」

私は息を詰め、彼の次の言葉をじっと待った。

「桜産の代表は、絵理さんの父親です」

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