みかん小説
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"車に私の席はなかった" 第23話

産会社が齢者を騙してを奪い取ったとなれば、度と営業などできなくなるはずです」

その言葉を聞いて、絵理の父親はついに崩れ落ちるように畳に両をついた。

会社の信用という番守りたかったものを質に取られ、彼は完全に旗をげるしかなかったのだ。

「わかった。おは返す」

彼はひれ伏した。

「だから刑事告訴だけは勘弁してくれ。悪いのは全て私だ。絵理たちには何も責任はないんだ」

彼はそう言ってげたが、私はその座にしもかされることはなかった。

「責任がないですって? いいえ」

私は徹に言った。

「全員がそれぞれの罪を償う必があります」

私はを指差した。

「絵理さんは私を認症に仕てるための嘘をつき、あなた方夫婦はそれを実に移した」

私は直哉を見た。

「そして直哉は、母親の尊厳を踏みにじり、見殺しにしたのです」

私は宣言した。

「誰として、この結末から逃げることなど絶対に許しません」

私はそう言い放ち、ちゃぶ台の裏側に隠しておいたボイスレコーダーをゆっくりと剥がし取った。

黒いさな械をちゃぶ台のに置くと、はまるで爆弾を見るように息を呑んだ。

「今の発言は全て、このレコーダーに記録させていただきました」

私は言った。

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「これで、もうどんな言い訳をしても逃げ切ることはできません」

私はがる準備をした。

、私の代理が正式な類を持ってあなた方の元へ伺います」

私は彼らを見ろした。

「それまでに、今の振り方をよく話しっておくことですね」

私は静かにがり、襖をけて彼らにていくように促した。

言も発することができず、まるで魂を抜かれた抜け殻のようにふらふらとがった。

玄関から彼らがていく背を見送る、直哉が度だけ振り返って私を見た。

しかし、私は切のを持たないたい差しで、ただ無言で扉を閉めた。

ガチャリという鍵の音が、私と彼らの関係を永に断ち切る図のように静かに響いた。

玄関の鍵を閉めた、私はたい鉄の扉に背を預けてい息を吐きした。

がひしめきっていた畳のは、急に元の静寂を取り戻していた。

空気には、彼らが持ち込んだ級なの匂いと、や汗のようなな匂いが微かに混ざりって残っている。

私は窓をけ放ち、たいを部へ勢いよく迎え入れた。

テーブルのに残されたままの老ホームのパンフレットと、偽造された類たち。

それらを見つめていると、張り詰めていた緊張の糸がゆっくりと解けていくのをじた。

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に、私のに押し寄せてきたのは、敵を打ち負かしたという単純な勝利のびなどでは決してなかった。

それは、夫と切に育ててきた息子を、今こので完全に切り捨てたというい喪失だった。

私が求めていたのは、誰も傷つかない穏やかな老活だけだったはずなのに。

どうしてこんな残酷な形で、族というさな世界を終わらせなければならなかったのか。

私はちゃぶ台のに座り込み、両で顔を覆って声をさずに静かに泣いた。

流れる涙は、自分を騙した彼らへのりではなく、度と戻らない温かい過への決別だった。

夫が残してくれたアルバムのの、幼い直哉の無邪気な笑顔が脳裏に浮かんで消える。

あの頃の私たちは、確かに貧しいながらも幸せな族だったのだ。

翌朝、私は約束通りゆり法律事務所の佐藤司法士の元を訪れた。

事務所の応接に通されると、彼はすでに分類の束を用して待ってくれていた。

私は昨録音したボイスレコーダーを机のに置き、事の顛末を全て彼に報告した。

彼らが横領の事実を認め、言い逃れのできない証拠が全て揃ったこと。

佐藤司法士は録音された音声を静かに聞き終えると、く頷いてくれた。

「はる子さん、本当によく頑張りましたね」

彼は賞賛した。

「これで彼らは完全に逃げを失いました」

彼は続きの説に入った。

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