みかん小説
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"20人の宴会、妻は2つの鞄を用意していた" 第16話

3分だけの

あのから1の夕方。

ダイニングテーブルには、3分の器だけが並んでいた。

20分の皿も、に転がる酒瓶もない。美紀が作ったスープ、私が焼いた魚、優奈が選んださなサラダ。誰かに派な庭だと見せるためではなく、3べたい物を相談して決めた夕だった。

の3かが終わったも、私はで暮らしている。ただし「戻った」のではない。張、送迎、計、母からの連絡について、夫婦で毎週確認する活を続けた結果、美紀が同居を継続すると決めたのだ。

もちろん、すべてが順調だったわけではない。仕事がて込んだ夜、私は無識に「夕は簡単でいい」と美紀へ言った。以と同じく、作るを美紀だと決めつけた言葉だった。

美紀に指摘され、私は「そんなではない」と反論しかけた。しかし、ではなく受け取られるを見ると約束していた。私は言い訳を止め、そのは自分でうどんを作った。

さな違いを認めるたび、宴会のの罪が消えるわけではない。それでも、違いを美紀のでなかったことにしない庭へ、しずつ変わっていった。

美紀は宅のUIデザインを続け、今ではに2件ほど仕事を受けている。収入の部は自分の座へ残し、計へ入れる額も自分で決める。

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机の横には、優奈がいた〈ママのおしごといす〉のが今も貼られていた。

仕事の締め切りは、私が夕と寝かしつけを担当する。私の繁忙期には、美紀が送迎をく引き受ける。ただし、どちらかの負担が増えれば翌週に調し、謝の言葉だけで済ませない。

美紀は以より忙しくなったのに、表は母と同居していた頃より柔らかかった。自分のを誰に使うか、自分で選べるからだ。

母は相模原で暮らしている。医療費など必な支は3きょうだいで確認し、純平も額ながら分担を続けた。母から美紀や優奈へ直接話が来ることはなく、弁護士を通じて保管されている。

15万円がなくなった母は、会と贈り物を減らし、自分のと預の範囲で暮らすようになった。友関係がすべて消えたわけではない。佳代のように距を置いたもいれば、度お茶をも残った。

母に必だったのは、誰もいない孤独という罰ではなく、の労働や息子のを使わなければ維持できない関係を見直すことだった。

優奈はまだ、祖母に会いたいとは言っていない。

「会わない」と決めたのではなく、今は会わない。その違いを、誰も急いで変えようとしなかった。

母のは、優奈が望めばいつでも読める所に保管してある。

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ただし保管所をっているのはだけで、娘に選択を迫ることはしない。母が待つもまた、母自が引き受けるべき結果だった。

事が終わると、私は皿をねて器洗いへ運んだ。優奈が自分のコップを持ってろからついてくる。

瞬、宴会の景が浮かんだ。湯気のつ流し台、すぎる踏み台、赤くなったさな。私は振り返り、娘の顔を確かめた。

「今は私が入れてもいい?」

優奈は笑っていた。誰かの顔をうかがう笑いではない。

「したくなっただけでいいんだよ」

私が答えると、娘は「今はしたい」と言い、コップを器洗いへ置いた。

美紀がキッチンへ来て、洗剤を入れる。私はスイッチを押すに、2へ確認した。

「これで全部?」

「うん。3分だけ」

械が静かにき始めた。優奈はもう、その音に肩をすくめなかった。

窓のでは、たまプラーザ駅へ向かう夕方の灯りが連なっていた。1、同じ窓の内側には20の笑い声が響き、美紀と優奈だけがキッチンに取り残されていた。今は器洗いい音と、優奈がの幼稚園の話をする声がある。

数は20から3になった。けれど、このでようやく全員が自分の席に座っていた。

族を守るとは、勢ので誰かを追いすことだけではない。聞くこと、決めつけないこと、昨守った約束を今も守ること。

その積みねを、私はようやく理解し始めていた。

テーブルのには、優奈が描いたしい族の絵が置かれていた。

今度は、3が同じ所にっていた。

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