"昭和33年、父が隠した高校合格通知" 第7話
の。
成績表を持ち帰った。
数学は学で番だった。
キヨはびした。
「すごいじゃない」
子も、
「兄ちゃん、だけはいいもんね」
と笑った。
正吉は成績表を見た。
「国語が悪い」
修は腹をてた。
「数学番なんだけど」
「国語もげろ」
「個くらい褒めればいいだろ」
「褒めたらがるのか」
「もういいよ」
修は成績表を取り返した。
けれど翌朝。
玄関の棚に、しいノートが冊置かれていた。
誰が買ったのか聞く必はなかった。
になった、田島に再び問題が起きた。
製材所で正吉が怪をした。
きな材をかしている最、元が滑り、肩をく打った。骨折ではなかったが、しばらくいものを持てなくなった。
正吉が仕事を休めば、その分だけ収入が減る。
計簿の数字はすぐに苦しくなった。
修はを辞めることを考えた。
なら、父が真っ先にそう言っただろう。
けれど今は自分から考えた。
自分が働けばいい。
建具なら、きっと雇ってくれる。
学期が始まるし。
修は栄郎のところへった。
「俺、辞めたら雇ってもらえますか」
親方は顔をしかめた。
「何言ってる」
「父ちゃん、しばらく働けないんです」
「だから?」
「俺が働けば」
栄郎は鉋を置いた。
「正吉には言ったのか」
「まだです」
「言うな」
「でも」
「まずで話せ」
修は帰宅、夕の席で切りした。
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「俺、辞めようとう」
母の箸が止まった。
子も浩も顔をげた。
正吉は片腕を角巾で吊ったまま、修を見た。
「なんで」
「父ちゃん働けないから」
「それで?」
「俺がさんのところで働けば、入れられる」
正吉はしばらく何も言わなかった。
修は続けた。
「までけたし、もういいよ」
その瞬。
正吉がでちゃぶ台を叩いた。
「ふざけるな」
修は驚いた。
「何が」
「お、何のためにあの学ったんだ」
「が変なんだから仕方ないだろ」
「仕方なくない」
父の声がくなった。
「お、俺に言っただろ。父ちゃんで決めるなって」
修は黙った。
「今度はおが勝に決めるのか」
「でもが――」
「の話なら全員でする」
正吉は母を見た。
「今いくらりない」
キヨが数字をした。
修も聞配達を増やすことを提案した。
子は学卒業に働くと言ったが、正吉はそれも止めた。
「おはおで、きたい学があるなら言え」
「でも」
「のことはそのだ」
修は父を見た。
とは、まるで逆だった。
その晩。
正吉が修を納へ呼んだ。
怪をしてから、ほとんど入っていなかった所だった。
「おが学辞めたら」
父は言った。
「俺は今度こそ本当に親父と同じになる」
「……」
「俺の怪のせいで、息子が学諦めたって、考えることになる」
「でも父ちゃんのせいじゃないよ」
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「だったらおも勝に俺のせいにするな」
修は笑ってしまった。
「何だよ」
「駅で言ってたことと逆じゃないか」
正吉もし笑った。
「そうか」
「って失敗しても父ちゃんのせいにするなって」
「ああ」
「今は、辞めたら父ちゃんのせいになるって」
正吉はしばらく考えた。
「親なんて勝なもんだ」
「自分で言うなよ」
は初めて、声をして笑った。
その。
正吉はか半仕事を休んだ。
計は苦しかった。
キヨは内職を増やし、修も休みのだけ建具を伝った。
しかしは辞めなかった。
そして。
正吉が製材所へ復帰したの夕方、修は納ので父がまた鋸を研いでいる姿を見た。
と同じ景だった。
けれど、その背はもう別のものに見えた。
になると、今度は卒業のを考えなければならなかった。
担任は修へ学学を勧めた。
「おなら国も狙える」
以の修なら、その言葉だけで胸が躍っただろう。
学の、
「学までけたら」
と言った。
父の箸が止まった、あの。
あれから。
学という言葉は、ずっと修ののどこかにあった。
しかし今度は、父に反対されるに自分で考えた。
学へけば、さらに。
授業料。
宿代。
活費。
奨学を借りる方法もある。
働きながら学ぶもある。
教師たちは々教えてくれた。
修はで決めなかった。
へ帰り、正吉へ話した。
「学、どうう?」
父は驚いたようだった。
それから慎に答えた。
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