みかん小説
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"義弟嫁の「セレブ家族」に隠された十二年前の秘密" 第16話

私は幸介と顔を見わせ、で々とをげた。 「ありがとうございます、お義父さん。切に使わせていただきます」

かつて、嘘と欲で毟り取られそうになった「お祝い」。 それは今、本物のと祝福に満ちた、温かなとなって私たちの元へと届けられたのだ。

肌寒さが本格化してきた、の曜の夕暮れ。 がのダイニングには、汁の効いた優しいりがふんわりと満ちていた。

テーブルの央に置かれたのは、調したばかりのの信楽焼の鍋。 蓋をけると、ふわりとちるい湯気。 黄の汁ので、じっくりとが染み込んだ根、たまご、揚げ、牛すじ、そして昆布が、静かにコトコトと音をてている。

「うわあ……美しそう!」 リビングに入ってきた幸介が、嬉しそうに目を細めて席についた。 には、ノンアルコールのスパークリングワインと、義両親から届いたばかりの級リンゴの籠が握られている。

「遥、の傷の痕……もう完全に消えたな」 幸介が私の元を気遣うように見つめる。

「ええ、すっかり綺麗になったわ。お医者様も驚いていたくらい」 「よかった。……あのぶちまけられたおでんの仇、ようやく取れたね」

で顔を見わせ、わずクスリと笑いった。

あの、このリビングを襲った嵐のような狂乱と悪。

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理尽にの尊厳を踏みにじろうとした者たちは、すべて自らが撒いた業の種によって裁かれ、それぞれの暗いのへと消えていった。

刑務所ので役を続ける成瀬夫妻。 アジアの収容所から本の留置へと移送され、い裁判を待つとなった真澄。 そして、まみれになって自らの過ちを償い続けている志。

誰かを蹴落としてに入れようとした偽りのセレブ活も、に寄して得ようとした富も、最には握りのすら残さず消えった。

「いただきます」 幸介が箸を伸ばし、々の根をに運ぶ。 「……ん! やっぱり、遥の作るおでんが世界美いよ。級寿司なんて、元にも及ばないな」

「ふふ、お世辞でも嬉しいわ」

私はふっくらとし始めた自分のお腹にそっとを当てた。 掌を通して伝わってくる、さな、けれど確かな命の鼓。

はたいのが吹き抜けている。 けれど、この部には、誰にも邪魔されることのない、確かな温もりが満ち溢れていた。

丁寧に取った汁の。 湯気の向こうで微笑む、最の夫の顔。 そして、これからまれてくるが子を迎えるための、清らかな未来。

を取りうの卓に、穏やかで優しい夜が、静かに更けていくのだった。

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