みかん小説
本棚

"「子なし」と笑われた私に、姪が吹雪の夜に土下座した" 第8話

吹の撃

剛が話をかけていた相は、元の警察署に勤務する同級の竜さんでした。

事をに説した剛は、話を切ると、静かに私に向き直りました。

「望、くぞ。をせ」

「ええ、分かってるわ」

私はメイちゃんを優しく見つめ、そのさなを両で包み込みました。

「メイちゃん、これからお父さんとお母さんのところへくわ。……でもね、メイちゃんをに連れ戻すためじゃないの」

メイちゃんが怯えたように瞳を揺らしました。

「これからはね、のぞみちゃんと剛おじちゃんが、メイちゃんと妹ちゃんを守るの。度とあんな怖いいはさせない。……私たちのことを、信じてついてきてくれる?」

メイちゃんはじっと私の目を見つめました。 そして、震えるさな指先で、私のをぎゅっと力く握り返してくれたのです。

「……うん。のぞみちゃんたちと緒がいい。あのおうちには、もう帰りたくない……」

歳の子どもがした、あまりにもい決断でした。 実の親との決別を、自らので選んだのです。

私たちは、赤ちゃんをかいおくるみに包んでチャイルドシートに乗せ、メイちゃんに温かいダウンジャケットを着せてに乗り込みました。

猛吹の、輪駆ののライトがの壁を切り裂いてみます。

向かう先は、男夫婦が入り浸っているという駅のスナックでした。

広告

所でも名なおで、正も休まず営業していると噂に聞いていました。

、剛の携帯に竜さんから連絡が入りました。

『剛、俺も非番の同僚とパトカーで向かってる。児童相談所の当直にも連絡を入れた。現で落ちおう』

「恩に着る、竜。あいつらの息の根を止めてやる」

剛の声は、氷のようにたく研ぎ澄まされていました。

私は助席で、スマートフォンを操作し、録音アプリをちげました。 相は言い逃れの達です。親族のでも、いつも先だけで自分を正当化してきました。 度と言い訳ができないよう、かぬ証拠をこので押さえる必がありました。

が駅の歓楽に入ると、ネオンのがのに滲んでいました。 目指すスナック『苑』の板が見えてきました。

のには、団蔵さんの乗り捨てた級セダンが、に埋もれるようにしてまっていました。 自分のに積もるすら気にせず、で酒をみ続けている証拠でした。

をめた剛が、静かにシートベルトをしました。

「望、メイと赤ちゃんはので待たせておけ。竜たちが来たら図する」

「いいえ、剛。私も緒にくわ」

私は部座席のメイちゃんを振り返りました。

「メイちゃん、怖かったらのにいていいのよ?」

メイちゃんは首を横に振りました。

「ううん。わたしもく。お父さんとお母さんに、ちゃんと言いたい」

その瞳には、もう怯えのはありませんでした。 切な妹を守るため、そして自分の未来を取り戻すため、さな女はを向いていました。

私たちは覚悟を決め、スナックのい扉へとをめました。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: