みかん小説
本棚

"消えた教師と127番の鍵" 第5話

2にも確認された所だったが、今回はさらに奥までりた。岩のの流れのそば、まで探した。

しかし、佐藤幸恵の遺体は見つからなかった。

2という歳、野物。そのすべてが痕跡を消しってしまった能性があった。

渡辺警部は健に説した。

「録音内容から、事故と判断されます。ただし田が救助請をせず、そのから逃したことはらかです。ですが、本はすでにしているため、起訴することはできません」

真実は分かった。

けれど、幸恵は戻らなかった。

を罰することもできなかった。

の両親は、佐藤を訪ねて謝罪した。2の老げ、封筒を差しした。

「息子が変な罪を犯しました。本当に申し訳ございません」

は封筒を受け取らなかった。

「結構です。お帰りください」

事件の真相は報された。

2アルプス教師失踪事件は、ストーカー被害だった。

々はった。

なぜもっとく田を止められなかったのか。

なぜ幸恵の恐怖は、ただの恋のもつれとして軽く扱われたのか。

その、ストーカー被害を防ぐための議論は広がっていった。

しかし佐藤にとって、事件は終わらなかった。

ふみは毎アルプスの登へ向かった。詰所の隣にある古いベンチに座り、1を眺めた。

広告

客が声をかけることもあった。

「おばあさん、丈夫ですか」

ふみはうなずいた。

「ええ、丈夫。娘を待っているだけですから」

夕方になると、健が迎えに来た。

「お母さん、帰ろう」

ふみがるに、もうを見た。

「幸恵、お母さん、また来るからね」

それから18の歳が流れた。

201511、ふみは倒れた。病院のベッドで、健を握りながら言った。

「健、お母さんが先にって探してあげるから。あの世で幸恵に会ったら、たくさん抱きしめてあげる」

2015123け方、ふみは静かに息を引き取った。

に唇がいた。

「幸恵、お母さん、くよ。待ってて」

葬儀の、健は母の部理した。机の引きしから、分記帳がてきた。

には「幸恵へ」とかれていた。

19971013

「幸恵。今、おは帰ってこなかったね。お母さんは、おがドアをけて入ってくるような気がしてならないよ。ご飯、作っておいたよ。おが好きな豚汁」

20001012

「幸恵。3が経ったよ。お母さんはまだおを待っている。諦めないよ」

20101012

「幸恵。13目だよ。お母さん、もうずいぶんを取ったよ。でもおは、お母さんのでは今でも32歳のままだよ」

記を閉じ、声を殺して泣いた。

2016、健は結婚した。

2017、娘がまれた。健は妻に言った。

「名を幸恵にしたいんだ。

広告

姉さんの名を」

妻は静かにうなずいた。

2024も、佐藤幸恵の遺体は見つかっていない。

1012になると、52歳になった健アルプスを訪れる。登の隣にある、母が座っていたベンチに腰をろし、を見げる。

「姉さん、また来たよ。うちの娘、もう7歳になったんだ。名は幸恵。姉さんと同じ名だよ」

が吹き、の葉が揺れる。

はしばらくを見つめた、ゆっくりがる。

に帰ると、引きしの奥から銭入れを取りす。警察から返された、姉の最の持ち物だった。

にはさな族写真が1枚入っている。

母と、姉と、自分。

は写真を見つめ、静かにつぶやいた。

「姉さん。お母さん、会いたがってたよ。今ごろ2で会えたかな。俺たちはこっちでちゃんときていくから」

彼は銭入れをそっと閉じ、引きしの奥へ戻した。

「姉さん、らかに眠ってくれ」

1997アルプスは、今も沈黙を続けている。

「私はこのに1ではなかった」

破れたメモに残されたその文の半は、最まで見つからなかった。

銭入れは真実の部を世にした。

けれど、佐藤幸恵が最に何を見て、何を伝えようとしたのか。

その答えは今も、のどこかに眠っている。

― 完 ―

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: