"切れた数珠の15年" 第6話
さらに、事件直に被疑者がその数珠をにつけていた写真もあります。勾留請求を再請求します」
官の線は、致率99.99%の数字に釘付けになった。
公訴効の成まで、残りは12だった。
法廷は、すぐにかれることになった。
最裁判所の勾留質問法廷は、報陣と傍聴で埋め尽くされていた。
黒田真は、4の弁護士を従え、余裕の表で被疑者席に座った。最列には義父と妻が並んでいる。
は検察側のろに座り、ブリーフケースを膝のに置いた。
検察官が鑑定結果報告を提すると、主任弁護はすぐにちがった。
「数珠に依頼の痕跡があるのは当然です。幼い頃に同じ寺で育ったのですから。昔触れたものにDNAが残っていたとしても、自然ではありません」
傍聴席がざわめいた。
裁判が類をめくろうとした、そのだった。
がちがった。
「追加証拠を提します」
型スクリーンが法廷の央へ運ばれた。が源を入れると、画面に1枚の写真が浮かびがった。
15、砂りの夜に撮された国のスピード違反カメラの写真。
復元された画像には、黒いセダンを運転する真の顔がはっきり写っていた。
そして首には、完全な108個の数珠。
法廷はを打ったように静まり返った。
は続いて、捜査班が作成した犯シミュレーション映像を流した。
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京のホテルを抜けし、自由庵へ向かう順。ホテルから寺まで片約30分。往復1。写真の空は2。つまり、現に約1滞することができた。
映像はさらに続いた。
業用薬品をまき、血痕と指紋を溶かす順。
本堂の古い戸の隙に細い片を差し込み、側から内側の閂を落とす方法。
幼い頃から自由庵で育った真だけがる、古い扉の癖だった。
閂が落ちた、細い片を引き抜けば、から閉めた痕跡は残らない。
密は、そうして作られたのだった。
弁護の顔から余裕が消えていった。
真の元からも笑みが消えた。
その、傍聴席の最列で義父がちがった。
彼は真を度だけ見た。
その目は、族を見る目ではなかった。価値を失った具を見る目だった。
義父が秘に顎で図すると、弁護団は斉に類を片付け始めた。
真の妻も、サングラスを直しながらちがった。彼女は度も夫を振り返らなかった。
と権力の盾が、瞬で消えた。
真は被疑者席からちがった。
「違う……私は……」
声が震えていた。
そして次の瞬、彼は叫んだ。
「私の将来を邪魔しようとしたあの女が、私のズボンの裾を掴んだんだ。私はそれを振り払っただけだ!」
法廷が凍りついた。
真は、自分が何をにしたのか気づいていなかった。
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傍聴席の角で、自由庵の老尼僧たちが震えていた。しわだらけので数珠を握りしめ、涙をこぼしている。
真はその老尼僧たちへ指を突きつけた。
「あの寺が私を縛ったんだ。あんな所で育てられたせいで、私は……」
老尼僧の1のから数珠が落ちた。
に玉が当たり、さな音をてた。
裁判の顔が険しくなった。
槌がく振りろされる。
「勾留状を発布します」
警備員が真の両腕を背側にねじりげた。錠がかけられ、カチリという属音が法廷に響いた。
真はもがいたが、もう誰も助けなかった。
は証言席のろで、ただその景を見つめていた。
拳は膝のでくなるほど握りしめられていた。
15越しに、蓮華の声が法廷へ届いた瞬だった。
黒田真の逮捕、すべては気に崩れていった。
義父の産グループは、翌朝の聞面に声をした。
「黒田真は、が族とは切関係がない」
真の妻はそののうちに婚訴訟を起こし、驚くほどく婚は成した。
真が代表を務めていた法律事務所にも、検察の捜索が入った。脱税、証拠捏造、証買収。次々と資料が押収され、所属弁護士たちは先に辞職願をした。
ホテル総支配の園寺も逮捕された。15、真のを密かに搬させ、本田に止め料を渡した容疑だった。
さらに、証拠の数珠玉を隠し、を遷させた元捜査課も連された。
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