みかん小説
本棚

"27枚目の真実" 第6話

「佐藤さんですね」

伊藤刑事が警察帳を見せると、佐藤の顔がこわばった。

3の隅のテーブルに座った。伊藤刑事は黒いセダンの写真と、運転席の男の写真を並べた。

「このはあなたの所でしたね」

佐藤は写真を見つめ、唇を噛んだ。

「昔のことです。26のことです」

「この男は田武ですね」

佐藤はい沈黙の、力なく頷いた。

伊藤刑事の声がくなった。

「1999922柄サービスエリアで何があったんですか」

佐藤は両で顔をこすり、震える声で話し始めた。

「あの田の兄貴から話があったんです。柄サービスエリアに来いって。女が1、問題を起こした。証拠を集めているって」

の拳が震えた。

その女とは、のことだった。

ってみると、田の兄貴がその女をに乗せようとしていました。女は必に抵抗していました。カメラを持っていました」

佐藤の声が詰まった。

「その女は写真を撮ったんです。田の兄貴とを。田の兄貴がってカメラを奪おうとして、もみいになりました。カメラは面に落ちて、排溝の方へ転がっていきました」

は歯をいしばった。

は最まで戦っていた。

「その、妻はどうなったんですか」

がり、声を震わせた。

佐藤はうつむいた。

に乗せました。田の兄貴が運転して、俺は部座席に座りました。

広告

女はずっと泣きながら、に帰してくださいと懇願していました」

「どこへったんですか」

「伊豆のです。さな廃に閉じ込めました。田の兄貴は、警察に通報するな、静かにしていれば助けてやると脅していました」

佐藤は肩を震わせた。

「3ほど経って、俺がまたったには……もうんでいました」

の世界が崩れ落ちた。

「どうしてんだんですか」

田の兄貴は、く殴りすぎたと言っていました。遺体はに埋めました。正確な所は、田の兄貴だけがっていました。でも、体の所なら覚えています」

子に崩れ落ちた。

は26、どこかできていたのではない。

あのから数には、すでにたいにいたのだ。

「ごめん、

はポケットから古い写真を取りした。

「遅くなってごめん」

その声は、堂の静けさに溶けていった。

2、捜索隊が伊豆のへ向かった。佐藤が記憶を頼りに案内し、健も同した。

舗装されていないを1登った。佐藤は辺りを見回しながら言った。

「この辺りだったといます。あのきな岩は覚えています」

捜索隊は属探とレーダーを使い、を調べ始めた。

3頃、隊員の1が声をげた。

「ここに反応があります」

を掘りめると、やがてい骨の破片が現れた。

広告

の破片も緒にてきた。

青い布だった。

は膝から崩れ落ちた。

……」

あのが着ていた青いシャツだった。

遺骨は科学警察研究所に運ばれ、DNA鑑定がわれた。1週、結果がた。

遺骨はのものだった。

26ぶりに、族のもとへ戻ってきた。

警察は正式に発表した。

1999922柄サービスエリアで失踪したの遺骨を発見。因は蓋骨折と推定され、部からい衝撃を受けたものと見られた。

田武はすでにしていたが、共犯の佐藤は体遺棄、監禁、証拠隠滅などの容疑で起訴された。

記者会見で、健はマイクのった。フラッシュがまぶしくった。

「26、どうやって待っていたのですか」

記者の質問に、健しだけ目を伏せた。

「妻を信じていました。彼女が私を捨てていなくなったのではないと分かっていました」

喉が震えた。

「借のために逃げたのでも、に男がいたのでもありません。私の妻は被害者でした。詐欺に遭い、脅迫され、それでも証拠を集めようとして犠牲になりました。彼女は勇敢なでした」

はポケットから1枚の写真を取りした。

がカメラに向かって笑っている写真だった。

「妻はいなくなったのではありません。真実を残していったのです」

ニュースは全国に広がった。かつてを疑った所の々も、健を訪ねて謝罪した。

「本当に申し訳ありませんでした。あの、ひどい噂をしてしまって」

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: