"私を変えた元嫁" 第6話
「は?」
言ってから、また失敗したとった。
梨奈が笑った。
しい笑いだった。
「やっぱりそれ聞くんですね」
その。
梨奈は退した。
夜になっても帰ってこなかった。
拓だけが帰ってきた。
美津は息子をリビングへ座らせた。
「浮気してるの?」
拓の顔が変わった。
「梨奈が言った?」
「答えて」
い沈黙。
拓は目を逸らした。
「本気じゃない」
美津はをげそうになった。
58きてきて、息子を殴ろうとったのは初めてだった。
「何、その言い方」
「もう終わってる」
「梨奈に謝った?」
「話そうとしても聞かないんだよ」
「聞かないんじゃなくて、聞く必ないんじゃないの」
拓が母を見る。
「母さん、どっちの方なんだよ」
その言葉に、美津は瞬止まった。
どっち。
息子か嫁か。
以なら迷わなかった。
血のつながった息子。
しかし今、美津のに浮かんだのは、毎朝6にへりてくる梨奈だった。
蔵庫の庫を確認する梨奈。
商品を考える梨奈。
常連客へ笑う梨奈。
自分と何度も喧嘩した梨奈。
「違ってない方」
美津は答えた。
「今回は梨奈」
拓は何も言えなかった。
けれど、美津もまだ分かっていなかった。
梨奈の方をすることと、
梨奈を自分のそばに置いておくことは、
まったく別のことだった。
梨奈はに戻った。
荷物を取りに来ただけだった。
拓は仕事で。
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美津はにいた。
「今は休んでいいよ」
美津が言うと、梨奈は首を振った。
「そのつもりです」
階へがり、きなキャリーケースへを詰め始めた。
美津はろについていった。
「どこくの?」
「友達の」
「いつまで?」
「決めてません」
「は?」
梨奈のが止まった。
美津はまた言ってしまったとった。
「違う。そういうじゃなくて」
「じゃあ、どういうですか」
「あなたがいなくなると」
そこで言葉が止まった。
が困る。
自分が困る。
どちらだろう。
「し落ち着いてから考えたら?」
美津は言った。
「婚するにしても」
「お義母さん」
梨奈が振り返った。
「私、宮本辞めます」
美津のが真っになった。
「何で?」
「何でって」
「拓と婚しても、まで辞める必ないでしょう」
「あります」
「あなたが作った商品もあるし、お客様だって」
「だから余計です」
梨奈はクローゼットからを取った。
「このままいたら、私はここからられなくなる」
美津は焦った。
「だったら拓だけせばいい」
梨奈のきが止まった。
「何ですか?」
「このから」
美津は自分でも驚くほどく言った。
「拓にていってもらえばいい。あなたはここにいて」
梨奈は信じられない顔をした。
「婚しても?」
「いいよ」
「おかしいでしょう」
「何がおかしいの」
「私はあなたの息子の妻だからここにいるんです」
「のでもある」
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「お義母さん」
「だって将来、あなたに」
言いかけた。
梨奈の顔を見て止まった。
「何ですか」
美津はもう止められなかった。
「、あなたに任せてもいいとってる」
梨奈は何も言わない。
「このだって、将来あなたがんでもいい。拓より、あなたの方がのこと分かってるし」
「だから残れって?」
「そうじゃなくて」
「同じです」
梨奈がキャリーケースを閉じた。
「お義母さん、私が欲しいんじゃないんですよ」
美津の胸が痛んだ。
「宮本に必な私が欲しいんです」
「違う!」
初めてきな声がた。
「違わないです」
梨奈も声をくした。
「私がに向いてなかったら、こんなこと言いました?」
美津は答えられなかった。
「売げてなかったら?」
「テレビてなかったら?」
「若女将って言われてなかったら?」
つも答えられない。
梨奈の目から涙が落ちた。
「私、自分で頑張ったんです」
「分かってる」
「分かってない!」
梨奈が初めて鳴った。
「ずっと『私が育てた』って言ってたじゃないですか!」
美津の胸がきくいた。
「だって実際」
言いかけた。
梨奈の顔が変わった。
美津自も、自分が何を言おうとしたのか分かった。
梨奈が震える声で言った。
「私は、お義母さんに育てられたんじゃありません」
部が静かになった。
「教えてもらいました。助けてもらいました。謝してます。でも私が今できること全部、お義母さんの作品じゃないです」
美津は何も言えなかった。
梨奈は続けた。
「お義母さんは、私を宮本にうように直したんです」
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