みかん小説
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"私を変えた元嫁" 第7話

その言葉は、鋭かった。

「髪を変えて」

を変えて」

「喋り方を変えて」

「お辞儀を変えて」

「友達を減らして」

「何をべるかまで、しずつ」

「そんな」

「悪気なかったですよね」

梨奈が泣きながら笑った。

「それが番しんどかったです」

美津子へ座った。

に力が入らなかった。

「じゃあ、全部嫌だったの?」

「全部じゃないです」

梨奈はすぐ答えた。

「だから困ってるんです」

嫌なら簡単だった。

悪い姑。

嫌な

な夫。

全部捨てればいい。

でもそうではない。

美津に教えてもらって嬉しかったこともある。

が好きになった。

客も好きだった。

菓子を考えるのも楽しかった。

美津の包装をした夜も、笑った。

「好きなもののに、嫌なものが混ざってるから苦しいんです」

梨奈は言った。

その言葉を聞いた

美津は初めて、自分自の結婚活をした。

義母が嫌いだった。

宮本が嫌いだった期もある。

それでも夫をし、を好きになった。

だから逃げなかった。

そして気づけば、

自分が義母と同じになっていた。

美津は震える声で言った。

「ごめん」

梨奈がし驚いた。

「でも」

美津は続けた。

かないで」

梨奈の顔がまたしくなった。

その瞬、美津は理解した。

謝罪まで、

梨奈を引き止めるために使おうとしている。

「……ごめん」

もう度言った。

今度は続けなかった。

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梨奈はキャリーケースを引いた。

玄関へ向かう。

美津は追わなかった。

ドアが閉まる。

が静かになった。

美津は、嫁がていったのだとった。

しかし数

自分が失ったものが、

嫁という言葉ではりないことをることになる。

梨奈がいなくなった最初の、宮本は普通に営業した。

美津は35にいる。

抜けたくらいで営業できなくなるようなではない。

パートの女性が

梨奈が担当していたSNSはしばらく更しなければいい。

季節箱も、作り方は分かっている。

そうっていた。

ところが目。

若い女性客から聞かれた。

「梨奈さん、今いないんですか?」

し休んでます」

「次いついます?」

「まだ分からないです」

客は残そうな顔をした。

目。

取引先から話が来た。

梨奈が企画していた百貨催事の打ちわせについてだった。

美津は内容をほとんどらなかった。

「資料ありませんか?」

「確認します」

話を切り、梨奈の机を探した。

企画はあった。

しかしメールでめていた細かい条件が分からない。

梨奈へ連絡しようとした。

携帯話をく。

を見る。

指が止まる。

のために連絡する。

そうった瞬、梨奈の言葉が浮かんだ。

《宮本に必な私が欲しいんです》

美津は携帯話を閉じた。

催事は延期になった。

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翌週。

季節箱の包装資材が切れた。

どこへ発注しているのかパートはらなかった。

美津らない。

梨奈がで管理していた。

週目。

SNSの更が止まったことで、オンライン注文が目に見えて減った。

常連客は来る。

昔からの商品も売れる。

が潰れるほどではない。

それでも、宮本が数へ戻ったようだった。

静か。

悪く言えば古い。

美津はレジにちながら、梨奈が来るした。

あの頃はこれが普通だった。

分やっていけた。

それなのに今は、の空気がんだようにじた。

夜。

自宅へ戻る。

は別の部で暮らし始めていた。

梨奈がたあと、拓も美津喧嘩になり、「しばらくで考える」と賃貸マンションへ移った。

美津だった。

卓。

で使っていた皿。

梨奈が選んだクッション。

蔵庫には梨奈が買っていた無糖ヨーグルトがつだけ残っていた。

期限は切れている。

捨てればいい。

美津蔵庫からした。

ゴミ箱のまでく。

しかしなぜか捨てられなかった。

自分でも馬鹿だとった。

の妻が来た。

「梨奈ちゃんどうしたの?」

「ちょっと夫婦のことで」

それ以は言わなかった。

は察したようだった。

「寂しいね」

丈夫だから」

美津は反射に答えた。

の妻は笑った。

じゃなくて、美津さんが」

美津の顔が止まった。

「私?」

「毎でいたでしょう」

そのの夜。

美津は初めて、自分が梨奈へ話した。

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