40歳の佐江は、夫の妹・奈々の結婚を心から祝福していた。 義両親にも大切にされ、奈々からも「お姉ちゃん」と慕われていた佐江。だが、奈々の婚約者一家と初めて顔を合わせた日から、空気は少しずつ変わっていく。 相手の両親は学歴を何より重んじる家柄。そして中卒で働き始め、自分の力で仕事を築いてきた佐江を、露骨に見下し始めた。 「中卒の方を親族席に入れるのは、うちの品位に関わる」 迎えた結婚式当日、控室で放たれた一言。 新婦の家族である佐江に、婚約者の両親は「帰れ」と言い放つ。逆らうなら破談だと脅す相手側。 奈々の幸せのため、佐江は黙って身を引こうとする。 しかし次の瞬間、ウェディングドレス姿の奈々が静かに口を開いた。 その一言で、式場の空気は一変する――。