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"不機嫌夫の末路" 第5話

父のことも避けてきた。

母が何をっていたのか、どうして婚を決めたのか、私は尋ねなかった。

母も話そうとはしなかった。

終わったこととして、お互いに触れずにいたのだとう。

それなのに今、目ので眠るひなが、あの頃の私と同じ顔をしていた。

父親に嫌われたのかとになり、自分が何か悪いことをしたのではないかと考えている。

私はベッドの横に座ったまま、しばらくけなかった。

私はずっと、今の庭を普通だとっていた。

は殴らない。

鳴らない。

活費も入れている。

仕事にもく。

には族でかけることもある。

だから問題のある夫ではないとっていた。

けれど、本当にそうなのだろうか。

喧嘩をしていないのではない。

私は喧嘩になるに引いていただけではないのか。

が黙れば、私が謝る。

嫌になれば、族全員が静かになる。

嫌が戻るまで、私たちが待つ。

で見てきた景と、何が違うのだろう。

、仕事の昼休みに同僚とお弁当をべていた。

いつものようにのない話をしていた、その同僚が何気なく聞いた。

「最、旦さんとどう?」

私は笑って答えた。

「うちは夫婦喧嘩しないんだよね」

嘘をついたつもりはなかった。

実際、鳴りったことはほとんどない。

すると同僚が議そうな顔をした。

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「喧嘩しないって、どんなじ?」

私はく考えず、いつものの様子を話し始めた。

嫌が悪くなると返事をしないこと。

しばらく放っておけば、そのうち元に戻ること。

私から謝れば抵収まること。

は1週をきいてもらえず、ひなにもたくなっていること。

「まあ、仕事で疲れてるんだとうけどね」

にそう付け加えた。

そこまで話した、同僚の表が変わっていることに気づいた。

笑っていなかった。

「それ、フキハラって言うらしいよ」

「え?」

嫌ハラスメント。嫌の悪さとか無で相をコントロールするやつ。モラハラの種って言われることもあるみたい」

私は箸を止めた。

「でも、うちは暴力とかないよ」

わずそう返した。

同僚は責めるような言い方をしなかった。

「殴るだけが相を傷つける方法じゃないじゃん。何も無されて、毎回こっちが謝らなきゃいけないなら、しんどくない?」

その言葉が胸の奥へ刺さった。

しんどくない?

そんなふうに考えたことがなかった。

しんどいかどうかではなく、どうすれば嫌を直せるかばかり考えていた。

の仕事も、同僚の言葉がかられなかった。

あれは、ただ嫌が悪いだけではなかったのか。

父がやっていたことも。

今、がやっていることも。

そして私は、母と同じように謝り続けている。

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ちゃんと話せば、は分かってくれるかもしれない。

変わってくれるかもしれない。

まだうかもしれない。

そうった。

その夜、ひなが眠ったあと、私はリビングへ戻った。

テレビは消えていた。

壁の計の秒針だけが聞こえる。

はソファに座り、いつものようにスマートフォンを触っていた。

私は向かい側へ座った。

「ちょっと話したいことがある」

は画面から目をげないまま答えた。

「何?」

返事があっただけで、しだけ緊張がほどけた。

私はテーマパークののことから話した。

「サングラスが見つからなかった、覚えてる?」

「テーマパークった?」

「うん。あのからずっと私に返事しなかったよね」

はようやくスマートフォンから顔をげた。

「そんなことあった?」

「午までずっと。私が謝ったら元に戻った」

「たまたまだろ」

い返事だった。

私は続けた。

カレーの

もカレーだったとった途端、黙り込んだこと。

おもちゃを踏んだあと、翌朝までひなの呼びかけにも答えなかったこと。

は面倒そうな顔をした。

「それとこれ、関係ある?」

「あるよ。いつも同じだから」

そして、のお迎えの話をした。

「ただお願いしただけなのに、それから1週まともに話してくれなかったよね」

「無なんかしてない」

すぐに返ってきた。

「じゃあ何?」

「話すことがなかっただけ」

「1週も?」

「そういうだってあるだろ」

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