2007年、エリート検事・佐藤健太の妻、美咲が自宅マンションから忽然と姿を消した。 財布も靴もパスポートも残されたまま。台所には、夫の帰りを待つように冷えた味噌汁だけが残っていた。夫は涙ながらに妻の捜索を訴え、世間は“妻を失った悲運の検事”に同情した。 しかし17年後、実家を売るために庭の柿の木を抜いた時、土の中から白骨化した遺体が発見される。 右手に握られていたのは、かつて美咲が夫に贈った銀色のネクタイピン。 そこに刻まれていた文字は「守護」。 夫を守るために贈ったはずの小さな証拠が、17年間隠されていた真実を暴き始める。美咲はなぜ実家の庭に眠っていたのか。そして、母が信じ続けた義理の息子は、本当に悲しみに耐える夫だったのか――。