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24年目の手紙

24年目の手紙

神戸坂の便箋 完結 6

1978年、神戸の坂の町で、12歳の少年・健二が自宅前から忽然と姿を消した。 母・よし子が最後に見たのは、新しく買ってあげた真っ白なスニーカーを履き、嬉しそうに坂道を駆け下りていく息子の後ろ姿だった。 学校にも行かず、家にも戻らなかった健二。近所の証言では、彼は知らない男と笑いながらバスに乗っていたという。警察は「家出」と見なしたが、よし子だけは信じなかった。 息子は必ず帰ってくる。 そう信じて、よし子は24年間、古い家を離れず、毎年6月になると玄関に新しい白いスニーカーを置き続けた。 そして2002年の夏、アメリカから一通の書留が届く。 差出人の名前は――高橋健二。 そこに記されていたのは、24年前のあの日、少年を連れ去った人物の名前と、母が知らなかった残酷な真実だった。

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