大正11年、北陸の港町。旅回りの朝霧一座が芝居の幕を上げた瞬間、十五人の役者が客席に向かって土下座した。前売りの金は一座に届かず、衣装まで劇場に差し押さえられていたのだ。若い女優・志乃は、失われた金の行方を追い始める。やがて浮かび上がったのは、興行師の隠された借金と劇場主の不自然な勘定。さらに再起を懸けた公演を前に、看板役者が台本を持って姿を消してしまう。芝居も仲間も失いかけた志乃は、自分たちの手で新しい幕を開けようと決意する。
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